詰将棋とトレード
トレード雑記第12弾、
詰将棋とトレード
将棋ではなくて、あえて「詰将棋」としたのは、
詰将棋の考え方がトレードに近いものがあるなぁと思ったからです。
将棋が苦手な方も、得意な方も、気軽に読んでいただけるとうれしいです。
「詰将棋」と「将棋」の違い!?
詰将棋と将棋の違いをすごく単純化して言うと、
「競技(将棋)の一部分に特化して技術力や芸術性を競う専門競技(詰将棋)」
となります。
将棋は、序盤の駒組(守りの陣形を整える)、中盤の寄せ(攻めの体制をつくる)、
終盤の詰み(相手の王将を奪う)、のだいだい3段階からなりますが、
詰将棋は、その最終盤の「詰み」に特化したゲームです。
ちなみに、スポーツでも、
バスケットボールのダンク・コンテスト、
サッカーのリフティング・コンテスト、
野球のホームラン競争、などなど、
いろいろなスポーツで似たような大会、コンテスト、ゲームがあります。
その際、より技術力や芸術性を際立たせるために、
本来の競技とは異なる特殊ルールがあったりします。
たとえばバスケのダンク・コンテストでは、
ボールを持って歩いても(=走っても)OKという特殊ルールがあります。
通常のバスケだと反則ですが、このルールがあることで、
より高く、より遠く、より力強く、より派手なパフォーマンスが可能となります。
詰将棋では、通常の将棋と異なり、
「持ち駒を使い切る」という特殊ルールがあります。
通常の将棋だと、相手の駒を取れば自分の持ち駒として自由に使えるわけですが、
詰将棋では、最終的に持ち駒は駒台に残さず使い切って詰ますというルールです。
相手の駒を取れば取るほど自分の戦力が増強される(=相手の戦力を削る)わけですから、
本来はたくさん取った方が有利になりますが、詰将棋だと、そういう指し方は成立しません。
このルール、最初は戸惑いますが、
詰将棋が好きな人には最高に面白いルールです。
強い駒(飛車や角など)が持ち駒にあると、
「どうやって捨てるか」(≒相手に取らせることで相手の王将の逃げ道を狭める)、
を真っ先に考えて詰み筋を読みますw
詰将棋から考えるトレード
持ち駒を使い切るというのは詰将棋の独自ルールですが、
この考え方は、通常の将棋の棋力向上にも大きな力を発揮します。
有名な将棋川柳で、
「ヘボ将棋 王より飛車を かわいがり」
というものがありますが、
下手くそな人ほど、目先の利益(飛車)を追いかけて、
本当に追及すべき利益(王将)を失ってしまうという意味です。
つくづく実感します。
トレードも一緒だなぁ・・・。
目先の利益には、
含み損とにらめっこ、そして塩漬け株になって放置、
その期間の機会損失(投資資金や時間)などなど、
すぐにでも頭に思い浮かべることができますw
その結果、
大きな利益を獲れるチャンスを逃したり、
損小利大の正反対であるコツコツドカンになったり、
良いことはまったくありません。
勝つトレードをするのであれば、
時には大駒を捨ててでも、勝利をもぎ取らなければ!!!