井上尚弥「史上最高」への道

トレード雑記第303弾、

 

井上尚弥「史上最高」への道

先日の試合で4階級制覇を達成した井上尚弥ですが、

対戦相手がアメリカ人で無敗のチャンピオン、スティーブン・フルトンだったこともあり、

ボクシングの本場アメリカでも話題になることが増えているようです。

 

井上-フルトン戦と同じ週におこなわれたクロフォード-スペンス戦の勝者クロフォードと、

PFP(パウンド・フォー・パウンド)1位はどちらか、みたいな話題もネットニュースではありました。

 

また、マニー・パッキャオなどアジア出身のレジェンドボクサーとの比較などなど、

ボクシングファンのひとりとしては、これからの井上尚弥の活躍が楽しみでなりません。

 

せっかくなので、

井上尚弥が「史上最高」のボクサーになれるのか、

そのステージにノミネートされるには何が必要か、

夢と妄想のお話をつらつらと書き連ねていきます。

 

アイキャッチ画像は、

「井上尚弥オフィシャルwebサイト」のプロフィールページより抜粋。

 

 

史上最高(GOAT)ボクサーの条件

 

わたしが考える史上最高ボクサーの条件は、

次の3点のいずれかを達成していることです。

 

1.「ヘビー級」で圧倒的なパフォーマンスを示す

2.「複数階級を制覇」しつつ圧倒的なパフォーマンスを示す

3.圧倒的なパフォーマンスを示しつつ「無敗」のまま引退する

 

 

ボクシングファンの常識として、

実際に戦えば最重量級であるヘビー級のボクサーが最強だと捉えています。

 

だからこそ、

同じ体重、同じ階級だと仮定すれば、強いボクサーは誰なのか!?

といった「IFもしも」の想像としてPFPが盛り上がったりするわけです。

 

ただし、ヘビー級のチャンピオンでも、

それだけでは史上最高とは認められず、

「圧倒的なパフォーマンス」を示すことが大切となります。

 

この「圧倒的なパフォーマンス」は、

戦績、戦い方、立ち居振る舞い、スター性・カリスマ性、などなど、

総合的な「人気」として反映される指標かもしれません。

 

これはわかりやすいひとつの条件ではあるけれど、

この条件だけだとヘビー級以外のボクサーにチャンスがゼロになってしまいます。

 

そこで、中量級~軽量級のボクサーに対しては、

ふたつ目の条件である複数階級制覇もひとつのポイントとなります。

 

対戦相手を求めて、階級をどんどん上げていって、

その過程でも圧倒的なパフォーマンスを示して、体格に勝る相手をなぎ倒す。

 

以前の潮流だと、同一階級における防衛記録に注目されていましたが、

近年のボクシングにおいては、複数階級制覇の方が注目を集めています。

 

みっつ目の条件は、全勝&無敗記録。

 

もちろん、弱い対戦相手から勝ち星を重ねるだけでは価値がありませんが、

無敗の王者のまま引退することは史上最高の条件のひとつと考えられます。

 

ちなみに、

引き分けなどを除く「全勝」=「無敗」で引退したチャンピオンは10名。

 

50戦50勝無敗のメイウェザーや、

27戦27勝無敗27KO(KO率100%)のエドウィン・バレロなどがいます。

 

ただし、バレロは私生活が酷すぎたこともあって、

史上最高ボクサーと称賛されることはなさそうですが・・・。

 

井上尚弥が「史上最高」ボクサーにノミネートするために

先ほど紹介した3つの条件において、

井上尚弥が達成可能な条件を考えると、

ひとつ目(ヘビー級)は、現実的に不可能、

ふたつ目(複数階級制覇)は、困難だけど可能性あり、

みっつ目(無敗)は、可能だけど戦績が足りなさそう、

といった感じでしょうか。

 

ひとつ目は論外なので議論になりそうにありません。

 

みっつ目は、現在25戦25勝無敗の井上尚弥にとって、

たとえば30戦30勝無敗での引退は可能だと思いますが、

その場合、おそらく「名前のある対戦相手」が少な過ぎるという評価になります。

 

だからといって、

メイウェザーのように50戦するには、相当の時間が必要になってきますし、

コ〇ナで約2年試合がストップしたこの時期の現役選手全員にとっての特殊事情もあります。

 

そのため、現実的には、ふたつ目の路線で、

現状「4階級制覇」ですが、5、6、7、・・・と階級を上げるのか、

というのがボクシングファンの夢と期待と妄想のお話になります。

 

そこでは、ライバル不在、対戦相手が弱すぎる、という評価と、

「井上が強すぎて相手が弱く見えるだけ」という応援の声を超えて、

「名前のある対戦相手」が少な過ぎるという評価を覆すマッチメイクが可能になります。

 

この路線の第一人者は6階級制覇のマニー・パッキャオですが、

強い相手を求めて階級を上げて、無謀と言われた挑戦で勝利した実績があります。

 

その過程でいくつもの名勝負が誕生したわけです。

 

井上尚弥に近い階級だと、

ロベイシ・ラミレス(フェザー級王者、井上-フルトン戦の前座で清水聡をTKO)

ジョー・コルディナ(Sフェザー級王者、16戦16勝無敗)

デヴィン・ヘイニー(ライト級4団体統一王者、30戦30勝無敗)

ガーボンタ・デービス(ライト級王者、29戦29勝無敗)

ワシル・ロマチェンコ(前ライト級王者、ヘイニーに敗北するも大人気選手のひとり)

などなど、人気、実力、実績からみて猛者ぞろいだったりします。

 

このあたりに、ガンガン挑戦して、

圧倒的なパフォーマンスで勝利を飾るようだと、

「史上最高」論争の一角を間違いなく担うことになるはずです。

 

このなかには井上と同じく身長160cm台の選手も少なくありません。

 

これらのボクサーは、ビッグマッチを求めてより上の階級に挑戦しているわけで、

それを考えると、井上が適正階級に留まる戦略は安全に勝利を掴めるものの、

「史上最高のボクサー」となると、その姿勢が見劣りすることは否めません。

 

なんなら、PFP1位を賭けて(?)、

テレンス・クロフォード(ウェルター級4団体統一王者)と対決すれば、

大盛り上がり間違いなしです。

 

現状では、いずれの対戦も夢物語ですが、

パッキャオはそうやって「対戦相手」を求めて階級を上げたわけなので、

どうしても比較するとなると、そういう話にならざるを得ないです。

 

とはいえ、井上自身が、階級を上げることには慎重な姿勢を貫いていますし、

どちらかというと全勝無敗&圧勝でダメージのないまま引退を考えていそうです。

 

このあたりは考え方の違いですが、クロフォードのように、

勝利後に一階級上のSウェルター級王者ジャーメル・チャーロに対戦要求した、

みたいな挑戦するストーリーが「ボクシングファンにより好まれる」のはわかる気がします。

 

謙虚な井上尚弥が嫌いなわけではありませんし、

変な煽りをおこなう2流ボクサーはものすごく嫌いですが、

ビッグネームに対して、その時が来たらグローブを交えたい、

くらいの「匂わせ」はあってもいいかなぁ・・・と。

 

ブログタイトルで書いたような「史上最高」への道は、

極めて険しいし、また井上本人が望んでいそうもないわけですが、

無責任なファンとしては盛り上がっちゃうようね、というお話でした。

 

といったところで、本日のブログは手仕舞い。

 

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