「リスキーダイス」を振らない生き方

トレード雑記第548弾、
「リスキーダイス」を振らない生き方
今回のブログは、
だいぶ以前に書いたまま寝かしていた内容を、
見直して再構成したものになります。
最初に書いた時期は、
とある中年男性が若い女性を刺し殺したというショッキングな事件が発生したとき。
当初、気持ちの悪い中年男性が、
一方的に恋心を抱き、それがこじれて一方的に逆恨みして、みたいな報道だったけど、
結婚を匂わされて高級スポーツカーや高級バイクを手放して金を工面していたことや、
数千万円に及ぶ金を支払っていた事実が明らかになるにつれて徐々に風向きが変わった、という事件。
事件が事件なだけに、
真偽不明、出所不明の情報が出回っていて、
(だいたいの事件と同じで)おもしろおかしく報道されていたこともあって、
少し時間を置いた方がいいかなぁと考えていたら、そのまま公開しないままになっていた内容。
同時に、わたしの文章力の問題もあって、
こういう社会的に難しい内容をブログで扱うことで、
変に意図していない受け止められ方や誤った印象を与えてしまって、
「犯罪を美化しているのか!」「加害者を擁護するのか!」「被害者を冒涜するのか!」
みたいなコメントがきても困るから避けていた、というのもお蔵入りした理由のひとつ。
そして、つい最近、
(わたしの感覚だと)また似たような事件が発生したわけ。
今回も中年男性による若い女性に対する刺殺事件。
配信を生業とする女性と、
そのファンを拗らせて一方的な恨みを募らせた中年男性、
みたいな第一報からはじまって、いくつかの情報が明るみになるにつれて風向きが・・・、というやつ。
加害者である男性が借金返済を求めた民事裁判や、
その前後に警察へも相談していた事実が報道されて以降、
この手の事件では珍しいくらいに被害者に厳しい指摘が相次いでいる様子。
(全体像がまだわからないので、この後どうなるかは不明ですが)
こういう事件が発生すると、
いつもながら頭に思い浮かぶのがブログタイトルの「リスキーダイス」。
漫画『Hunter×Hunter』(冨樫義博)の作中に登場するアイテムで、
実際に商品化されてAmazonで販売されています(アイキャッチ画像はAmazonから)。
正二十面体のサイコロで、
十九面が「大吉」、ひとつの面が「大凶」というダイス。
つまり、「大吉」が出る確率は95%(19/20)、「大凶」が出る確率は5%(1/20)というもの。
作中では「大吉」が出ることがほとんどで、
その場合にダイスを振った人には運がいいことが発生するんだけど、
「大凶」を出した場合、それまでの大吉で蓄積された「運」の分のカウンターで、
とんでもない「不運」に見舞われる、というやつ。
オカルト系ではよくある設定と言えばよくある設定のアイテムだけど、
作者の冨樫義博さんによって「怪しくも魅力的な印象に残るアイテム」として表現されていました。
冒頭で書いた二件の事件を考えると、
登場人物全員が、それぞれ「リスキーダイス」を振って「大凶」を出したような感覚。
わたしの立ち位置は、
誰一人に対しても理解できないし共感もできない。
被害者に対しても、加害者に対しても、肩入れしないし同情もしない。
それぞれがそれぞれの人生のなかで、
わたしの感覚では使用する必要のない「リスキーダイス」を振って生活をしていた感覚。
ほとんどの確率で生活に支障がないのかもしれないけれど、
どこかのタイミングでシャレにならない事態に見舞われる。
君子危うきに近づかず
出典は『春秋公羊伝』、古代中国のことわざ。
まともな人は、犯罪者(予備軍を含む)には近づかない、という意味。
そうしないと自分自身も、
周りもすべてが不幸になるということを、
あらためて再認識できた事件と言えるのではないでしょうか。
漫画の世界であればまだしも、
現実世界でリスキーダイスを振る勇気はわたしにはありません。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。
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