証券口座乗っ取り、著名個人投資家テスタ氏の告発で補償を準備!?

トレード雑記第569弾、
証券口座乗っ取り、著名個人投資家テスタ氏の告発で補償を準備!?
今年に入ってチラホラと聞いていた話だったけど、
先日、個人投資家のアイコンでもある著名個人投資家テスタ氏が「証券口座乗っ取り」をXで発信。
(添付のオリコンニュース記事では、証券会社の具体的名称の記載はありません)
そして、アイキャッチ画像のニュース。
これまで表立って発信してこなかった証券会社やその業界が、
氏の発信(実質的には被害報告であり、証券会社実名を記載しての告発)と時を同じくして、
補償をするらしいとの報道が・・・。
もちろん水面下では動いていたとは信じたいけれど、
被害状況の確認とか、被害者救済とかよりも・・・、
広告塔となっている著名人が被害に遭ったから慌てて、と感じずにはいられないスピード感覚。
実際にどのような対応がとられるのか、
結論としての顛末はわからないけれど。
あらためて、
再認識しておきたいこと。
1.株式投資・トレードは巨額の資金を運用している
たとえばデイトレードであっても、ほんの数秒間の保有であっても、
1日に数十万円、数百万円、数千万円、さらにはそれ以上の投資商品を売買している事実。
パソコンやスマホをポチポチと、
ゲーム感覚ではあるけれど、決してゲームではないということ。
どこかのタイミングで通信が遮断したら、
多額の負債を抱え込むこともあり得るわけ。
2.個人対象の「お手軽」ネット証券会社が乱立
以前は証券会社の窓口での対面販売、電話注文が主流でしたが、
今はインターネットでリアルタイムに売買注文ができる便利な時代。
便利なうえに設立の初期費用が抑えられることもあって、
個人投資家を対象としたお手軽なネット証券会社が乱立していた事実。
手数料無料など、それっぽい謳い文句が乱れ飛んでいて、
顧客獲得競争に血眼になっているなぁといった時期もあったわけで、
そういった業界の競争が熾烈になればなるほど「無理がたたる」のは当然。
今回の「証券口座乗っ取り」報道も、さもありなんといったところ。
3.そういう状況を俯瞰したうえでの自己責任
と、まぁ、当たり前のことを当たり前に書いてきたけれど、
「ネット証券会社は便利であると同時に脆弱なシステム」であり、
ここ5年くらいでも2、3回、回線不備などトラブル(≒返金騒動)が発生しています。
(わたしが知る限りなので、もっと頻繁にあったかもしれません)
ざっと2年に1回くらいのペース。
多いと見るか少ないと見るかは人それぞれだけど、
「ヒヤリハット」という意味では積み重なってきている印象。
セキュリティに強いはずの政府機関でもハッキングされる時代ですから、
ネット証券会社や、それを利用する個人投資家のパソコンやスマホの口座が安心、
なんていうことはありえないわけ。
近年、ある種のブームのなかでネット証券活用の個人投資家が増大したけれど、
今後もその流れが継続されるのか、俯瞰的客観的な視点を持ち合わせる必要はありそう。
そういったことを含めて、最終的には自己責任なんだろうと思う。
祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす
驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし
猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ
およそ1000年前の『平家物語』ですが、
いつもながら胸に響くものがあります。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。