麻雀業界のちょっと深刻なお話-麻雀プロをおもちゃにする人たち

トレード雑記第599弾、
麻雀業界のちょっと深刻なお話-麻雀プロをおもちゃにする人たち
先日来SNSで話題となっている若い麻雀プロに関わるお話。
ここで「若い」と表現したのは、
この方のSNSのプロフィールに「現役大学生」との表記があり、
アイコンの顔写真やその他の情報を総合して「若い」と判断したから。
さて、
話がややこしく、
かつ大きくなっているけれど、
単純な時系列だけを示すと、こんな感じ。
①.麻雀プロのSNS投稿(削除済み)
②.①の件で所属団体より処分が下る
③.SNSに報告(文面は謝罪文)を掲載
④.賛否両論、いつもの炎上騒動に・・・
⑤.アマチュアの方のSNSにて、取材記事(有料)という形式でお気持ち投稿
で、この手の議論は、
最初のSNS投稿が削除されることが多く、
なんとなくの内容、伝聞による擁護派、否定派で議論が展開されるので、
今回もそうだけど、最初のSNS投稿がないと論点がさっぱりわからなくなってしまう。
ということで、SNS投稿の画像を掲載。
(文面のみ、氏名等個人情報は割愛)
これが時系列にみた①、
つまり最初のSNS投稿の文章。
句読点のない今どき(?)の文章ですが、
4つの段落(文章)から構成されています。
1行目は前段なので省略して、
重要なのは2行目から4行目の本文。
ここの主語は「~この業界は」、
そして述語は「やっぱり間違っている」「本当に気持ち悪い」となります。
続いて「麻雀で評価されるべき」という「べき論」(≒理想論)があって、
最後に、気に入らないならフォローを外して、という文章構成。
そして、②。
このSNS投稿が処分対象となるのか、という話ですが、
「そりゃ、処分対象になるでしょう」としか言いようがない。
業界は「おかしい」という疑問ならまだしも、
業界は「気持ち悪い」と断言しているのだから。
文章のなかには「牌効率」や「点数計算」など、
従来から議論を巻き起こすワードが含まれていて、
そのことで「正論を言っている」と擁護している人もいるようだけど。
ちゃんと読めば、ただの業界批判。
牌効率や点数計算に関する試験制度を見直すべきとかそういう提言でないのは一目瞭然。
しかも特定の個人や所属団体に対してではなく業界全体を批判しているのだから、
所属団体として処分するのは至極当然のお話。
それこそ、Mリーグの「熱狂を外へ」の取り組み、
麻雀最強戦の若手大会、インフルエンサー大会、読者アンケート大会などの取り組み、
雑誌『近代麻雀』でのグラビアなど麻雀と直接関係なさそうな誌面における工夫、などなど、
あらゆる業界の活動に対して改善提案ではなく「気持ち悪い」と発言しているに等しいわけ。
もし、わたしが、この若い麻雀プロと知り合いで声をかけるとすれば、
「じゃあ、あなたがより良い試験問題を考えてよ?」「話はそれからでしょ!」となりそう。
赤の他人としての一般的な反応だと、
「そんなに気持ち悪いのなら、麻雀プロを辞めたら?」となる、はず。
そして、③の報告をSNSに投稿。
(文尾の日付、所属、氏名は割愛)
1段落目の趣旨の部分が、点数計算の話に限定されているところ、
意図的なのかそうでないのか判断できないですが、「処分の論点はそこではない」ということ。
意図的でないなら、処分理由の「理解力不足」「読解力不足」で、
意図的であれば「悪意のある改ざん」なので、論外ということになる。
2段落目は所属団体からの処分内容(9月までのSNS活動と公式戦出場停止)。
処分の軽重については、
団体の規約など処分の根拠となる文章を読んでいないので論評を控えます。
3段落目以降は謝罪文、といった感じ。
そして④の騒動に繋がるわけですが、
削除された最初の投稿①を読まずに、③の報告だけを読むと、
極めて理不尽な処分に見えてもおかしくない、かもしれない。
だからでしょうか、
「正論を言うと処分されるのか!」とか、
「若手など処分しやすい人を見せしめにしているのか!」とか、そういう指摘が散見。
他にも「処分する側の団体がおかしい」「団体の理事は以前、~」みたいな、
別の人の方がもっとおかしい、という論調も少なからずあったり、という状況。
だいたい最初の投稿からズレたお話をしているので、
基本的にはそういう論評とは距離を置くことが大切。
・・・なんだけど、
この手の無責任な擁護や同情コメントが寄せられると、
「私は正しいんだ!」って勘違いしてしまいそう・・・。
(ミスリードを促すための③だったのかもしれませんが)
こういった観点からの問題点は、
①を含めて全体の流れを理解したうえで故意に団体批判を煽っている人と、
そのあたりを知らないのに「点数計算できない~は正論」と煽られて騒いでいる人が混在していること。
前者の「扇動する活動家」が問題なのは言うまでもないけれど、
後者がワラワラと雨後の筍のごとく湧いてくるのがSNSの怖いところ。
一時期流行した侮蔑表現だと「情弱」というやつに相当する印象。
そして・・・、
SNS活動停止という処分を受け入れると宣言したうえで、⑤。
これが決定打と言っていい最悪の行動。
有料記事なので内容については言及しませんが、
無料部分の文章と見出しを見ただけで、反省ゼロの徹底抗戦という構えがありあり。
そもそもSNS活動停止を受け入れたんじゃないの、という疑問もあるけれど、
団体公式の媒体からではなくて、ひとりのアマチュアの個人SNSで発表って・・・。
①の段階だと、「若いなぁ」で笑っていられても、
⑤になると、「これはダメだわ」となってしまう。
今回の若い麻雀プロの行動は残念でしかないし、
おそらくは麻雀プロを辞めることになると思う。
その際、もうひと騒動あるのかもしれないけれど、
より深刻なのがインタビューの有料記事をわざわざこの時期に公開したアマチュアの方。
こういう人ってただ文句を言っているだけで改善点とか提言とかないんだよね。
アマチュアだから発言は自由だし、
鋭い切り口と強い口調で理想論を唱える姿は、まさに評論家であり活動家。
政治とかメディアの世界でも割とよく見る光景で、
実際に汗水流す人に対して、何ひとつ代替案を提示しないで批判だけする人。
若いときって、
こういう人たちがかっこよく見えたりするんだよね。
今回の麻雀プロは、
結局、麻雀プロや麻雀業界が嫌いな一部の活動家に担がれて、
業界批判のマスコットとしておもちゃにされてしまった感じ。
この麻雀プロを助けることはかなり難しいだろうけれど、
第2、第3の不幸な麻雀プロを量産してはいけないと感じる次第。
今回の所属団体に限らず麻雀団体は、
こういう人たちのそれっぽい理想論に若い麻雀プロが感化されないように、
っていう内容を、麻雀プロ試験か、新人研修に盛り込んだ方が良いのかもしれません。
この点が、
今回のブログにおけるわたしの提言。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。
おまけ.
もうひとつの論点「麻雀プロなら麻雀で評価されるべき」
については、別稿を準備中。
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