ビジネスモデルの変遷-クックパッドの事例から-
トレード雑記第696弾、
ビジネスモデルの変遷-クックパッドの事例から-
クックパッドの株価が低迷して久しい。
2026年2月22日(日)における過去10年のチャートを示すとこんな感じ。

きれいな右肩下がりで、近年は浮上の兆しも見えない低迷ぶり。
ご存じ「クックパッド」は、
料理レシピサイトの最大手にして「個人の有料会員」が収益の柱。
この低迷の理由を考えると・・・。
なお、わたしが書くような無料ブログは、
時間も労力もそこそこに気分のままに書き連ねるところに意味があります。
コンサルティングレベルのビジネス分析をする気持ちはありませんし、
その場合には無料で公開することはありません。
あくまでも、無料ブログのネタとしてお楽しみください。
さて、最近、次のようなSNSのやりとりを見つけました。

たびたび炎上騒動を自身で起こしたり、
勝手に巻き込まれたりしている料理研究家のリュウジさんの引用投稿。
この投稿の真偽はわからないですし、
たとえ正しくても要因はそれひとつではないのはもちろんとして、
今回のリュウジさんの投稿は非常に興味深い内容といえそうです。
ここからクックパッドのビジネスモデルの限界が考えさせられます。
黎明期は、推測の域を出ないけれど、
家庭の主婦なりが自分の料理の工夫を楽しく投稿して、
それを見た別の人からの賞賛、感謝のコメントで気分を良くするというところが出発点。
無名の料理好きの人たちが無理のない範囲でオリジナル料理を公開、
互いに賞賛し合うようなアットホームでサークル的なノリが良かったんだと思う。
で、次第に大きくなると、いくつかの段階を経て、巨大化の末、離散というお決まりの展開に。
まずは「承認欲求モンスター」が出現する段階。
趣味で楽しく料理を公開する世界から、
そこに没頭しすぎるあまり、他の生活を差し置いて(なかには犠牲にしてでも)、
「いかに賞賛される料理を公開するか」に傾倒し過ぎてしまう人たちの出現。
写真や動画のカメラワークにこだわったり(機材も高額になる傾向)はかわいい方で、
他者のレシピを「パクる」という手段に出てしまったりする人も出てくる始末。
しかも、「賞賛されて嬉しい」という初期の純粋な楽しみ方から、
「賞賛されないと、(自分の料理の良さが)わからない人たちが悪い」などと、
「他者を攻撃」したり、変な派閥・グループ・取り巻きを作りだすような人たちも。
そして、「別の人の公開した料理をけなす」コメントをしたり。
そうすると楽しい空間が一気にしらけることは言うまでもなし。
そうこうしているうちに、
承認欲求モンスターの出現と同時の場合もあれば、
順番が入れ替わる場合もあるだろうけれど、次の段階に。
「マネタライズ」が可視化されて評価軸が「料理からお金へ」と変遷する。
人気のレシピを公開している人に白羽の矢が立って、
「料理本」とか「(有料の料理ブログ」などを公開して、界隈で一躍人気者に。
そうなってくると、
「おいしい」「感謝されたい」だけではなく、
「売れる」という目的も追加される。
なんなら「売れる」ためのレシピ公開が目的の中心になってくる人も。
当然、労力の割にはそんなに上手くいく人は少ないので、疲弊してしまう。
一方で、上手くいった人は、わざわざクックパッドにこだわる必要もない。
そうすると、クックパッドに熱心に料理を公開していた人たちが離脱する流れが加速。
同時に、そういったギスギスした空気は、
レシピを参考にしたい人にはまったく関係のない話なので、
そういう話を見聞きするたびにクックパッドを利用する気持ちが幻滅していく感覚。
さらに、同じようなレシピサイトが出てきたり、
YouTubeなどに大量の無料レシピがあふれかえるようになると、
わざわざクックパッドの有料会員である必要もなくなってくるし。
そこに、リュウジさんが指摘しているような、
料理好きの人が楽しくオリジナル料理を公開していた初期の頃の雰囲気から、
規模が大きくなってクックパッド自体は巨額収益で潤っているにもかかわらず、
料理を公開している人(レシピ提供者)への還元が不十分という話が出てくる。
実際の契約書を見たわけではないし、
最初に書いたように「気ままな無料ブログ」なので、
これ以上の分析や考察は控えるけれど、リュウジさんの話が全部正しいかはわからないけれど、
そういう側面があることは間違いないだろう、とは思える次第。
売れてくると分裂するのは、
何もミュージシャンだけではないというお話。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。