『キングダム』で不憫なキャラTOP3
トレード雑記第181弾、
『キングダム』で不憫なキャラTOP3
本日のブログは、趣味100%のネタです(いつもですが・・・)。
原泰久『キングダム』の作中で登場するキャラのうち、
史実での活躍とのギャップが大きくて不憫だと思うキャラをランキング形式でご紹介。
選出基準は次のとおり。
1.わたしの独断と偏見である
2.作中(単行本66巻現在)で存命中のキャラを除く
3.史実よりもかっこよく描かれているキャラを除く
ひとつ目は当然ですが、
史実の解釈、作品の感想、キャラの好き嫌いなど好みは人それぞれ。
歴史学者ではないので、誤りもあるかもしれないけれど、
そのあたりをひっくるめて、独断と偏見での選出となります。
ふたつ目は、今後の展開次第でいくらでも変わるので、
作中で明確に死亡が確定した退場済みのキャラに限定します。
(それでも今後、回想シーンなどで名誉挽回する可能性を否定できませんが)
みっつ目は、あくまでも漫画ですから、
たとえば「主人公補正」などを持ち出して作品を貶す気持ちはありません。
あくまでも、
作中でも魅力的だけど、史実だとそれ以上に活躍していたのでは、
とわたしが考えるキャラを選出しています。
さらにもう一点、補足ですが、
作中オリジナルだと思う架空キャラや女性キャラについては選出対象外としました。
(太后以外の女性キャラについて、史実での情報はほとんどないに等しいため)
こんな感じで、
さっそくTOP3をご紹介。
と、その前に、
アイキャッチ画像は『キングダム』66巻の表紙となります。
それでは、あらためまして、
『キングダム』で不憫なキャラTOP3
第3位からご紹介。
第3位.蒙驁
秦の国の「凡庸な」将軍として登場。
史実での活躍時期が一世代前(作中だと昭襄王、旧・六将時代)のため、
そこでの武功が語られることがほとんどないキャラ。
作中においては、
なぜか優秀な副官(王翦、桓齮)がいること、
武功のほとんどは副官によるものらしいこと、
軍才は劣るが人を見る目は確かだということ、
蒙恬の祖父、蒙武の父であり包容力のある優しい好々爺で、
主人公たち(信、蒙恬、王賁)の成長を見守る老将として、
登場シーンも豊富にある「おいしい」キャラのひとり。
3位とした理由は、「おいしい」キャラではあるんだけれど、
その優しい性格や、好々爺といった側面が強調されるあまり、
「強さ」「武功」に対する活躍がほとんどみられないところ。
史実では秦国屈指の将軍のひとりとして、挙げた武功は凄まじいものがあるし、
その「強さ」があってこそ、作中では王翦、桓齮といった猛者が従っている、
はず・・・、なんだけど。
といった感じで、
本当はめちゃくちゃ強いのに、その強さよりも人柄が強調された蒙驁が第3位。
続きまして、
第2位のご紹介。
第2位.春申君
楚の国の宰相として登場。
「戦国四君」のひとり、超大物として登場したわりには、
キャラデザインが優男の若者風で威厳に乏しく、
合従軍ではキレて椅子を蹴飛ばすなど「小物っぷり」をいかんなく発揮、
最後はあっけなく暗殺されて退場・・・。
本当は第1位にしたかったくらい、
とんでもなく不憫なキャラだと思います。
活躍期間も長くて30年以上に渡るため、亡くなった頃は60代より上だと思うんだけど。
(作中の絵だけをみるとすごく若い感じがしてしまいますが・・・)
また、戦国四君のなかでただ一人だけ王族出身ではなかったこと、
太子(後の考烈王)が秦国の人質だった頃、彼の国外逃亡を手助けした功績、
考烈王の子どもが実は自分の子どもの可能性があるといった逸話など、
呂不韋と嬴政(始皇帝)とのエピソードとよく似た話があったりして、
といった感じで、史実では楚の国を代表する大政治家だと思うんだけど・・・。
これらのエピソードがあったからかもしれませんが、
作中においては呂不韋と嬴政のダークサイドというか、
ダメダメ部分をそっくり引き受けたキャラとして描かれている印象。
超がつくほどの大物のはずなのに、
超がつくほどの小物として描かれている感じがして、
あまりにも不憫と感じたため、第2位にランクイン。
ちなみに、太子(後の考烈王)を逃亡させただけだと、
秦と楚の間で険悪ムードとなることは間違いないので、
変わりに「太子の弟」を人質に送る交渉もしています。
ちなみにちなみに、
その弟というのが・・・、以下略。
さて、といったっところで、
いよいよ栄えある(?)第1位の発表!
『キングダム』において最も不憫なキャラは・・・、
第1位.龐煖
趙の国の将軍として登場。
あまりにもトンデモキャラ設定のため、
選出するかめちゃくちゃ迷ったんですが・・・。
史実では廉頗がいなくなった後の趙国において筆頭格の将軍。
合従軍など実際に総指揮を執ったとされる記載もちゃんとある。
一方で、道家(≒哲学者)として、
つまり学者としての才能もずば抜けており、
文武両道の大人物であったことは疑いようがない・・・、はず。
作中においては、「武」の面は「個の力」全振りのトンデモキャラに、
「文」についても狂人的な求道者としてあまりにも異質なキャラ設定。
異質すぎるので少しだけ考察。
もしかすると、牢屋において李斯が昌文君に語る名演説、
中華統一で最も障害となるのは思想の戦い、法家と儒家の争い、
みたいなところと関連性があって、
世界初(だと思う)法治国家「秦」の理念と、
それ以外の思想や理念との対比に繋がってくるのかもしれない。
ちなみにキングダムの時代は、卑弥呼の時代から約500年前のお話ですが、
いわゆる「シャーマニズム」の統治(≒龐煖タイプの強さ)を旧来で未開なものとして、
一方で「法による統治」(≒嬴政が目指す理想)を新しくスタイリッシュなものとして、
その対比を描くための布石(≒伏線)の象徴という感じで、
龐煖というキャラが登場したのかなぁと・・・、思ったりもします。
といった感じで、
史実において本当はすごい人物だけど、
そのすごさのベクトルがぶっ飛んだ感じで表現されているのと、
作品のテーマに関連するかもしれない「倒すべき存在の象徴」について、
一身に背負ったキャラ設定(だと思う)の龐煖が堂々の第1位。
こんな感じで、わたしの独断と偏見で選出したトップ3ですが、
異論反論、「もっと〇〇の方が不憫だ!」をすべて認めますw
『キングダム』には魅力的なキャラがたくさんいるので、
皆さんのおすすめのキャラがいたら、ぜひ教えてください。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。