野球のアジア大会は必要!?

トレード雑記第243弾、

 

野球のアジア大会は必要!?

現在開催中のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)ですが、

開催前の(多くの関係者やファンにとって)「最低限のノルマ」と考えられていたであろう、

準々決勝に勝利しました。

 

どうしても対戦チームの実力を考えると、

このあたりまでは既定路線で「負けるかもしれない!?」ドキドキ感はなかったように感じます。

 

1次ラウンドの対戦国であったチェコやオーストラリアなどの代表チームとの交流は、

「修学旅行」「短期留学」に来日している外国人くらいの和気あいあいとしたノリも見受けられました。

 

準々決勝のイタリア代表チームを見ても、

マイク・ピアッツァ監督を懐かしむ日本のファンの声など、

こちらもある意味では同窓会的な空気感もありました。

 

遠い昔にあった昭和の野球のような殺伐とした雰囲気は影を潜めていた感じで、

それもまた現在の日本における「野球の文化」のかたちなんだと感じます。

 

準決勝からはメジャーリーグの本場、アメリカでの試合となります。

 

ホームの大声援に後押しされた試合とは雰囲気が異なるでしょうから、

よりひとつのプレーの重みが増して、緊張感のある試合が繰り広げられそうです。

 

そんななかで、これからの野球の発展を考える際に、

アジア大会(過去に開催されていたアジアシリーズなど含む)について、

これまで以上に盛り上げることも選択肢として考えられているようです。

 

今回のブログでは、

世界やアジアのなかでの日本の野球の現状と普及について考えていきます。

 

☆関連ブログはこちら。

前々回「WBCの楽しみ方」

前回「野球の世界大会を発展させるために必要なこと」

 

 

世界のなかの日本、アジアのなかの日本

野球における日本代表は、かなりわかりやすい立ち位置にいます。

 

日本の野球の選手、関係者、ファンなどの多くの人々にとって、

世界のなかの日本の立ち位置は、実質アメリカに次ぐ「ナンバー2」を自負しているはず。

 

先日のブログで書いたようにWBCは、

日本がお金を出して、アメリカが儲かる大会

です。

 

そこまで資金負担をしてでも大会を実施する意味は、

メジャーリーグに「追いつけ・追い越せ」の精神があるから。

 

日本代表は、

WBCでの「世界一」の称号に価値を見出しているからです。

 

一方で、アジアのなかでは「ナンバー1」を自負しているはず。

 

そのため、アジアのなかでの日本の意識・考え方は、

WBCでのアメリカと同じような感覚・立ち位置となります。

 

アジアの大会については、

どこか他国がお金を出して、日本が儲かる大会

であるならば・・・、

出場してあげてもいいよ

くらいの感覚・立ち位置なのではないでしょうか。

(実際にこの種の発言すると不遜で憚られますが)

 

「アジア一」の称号に価値を見出している国や、

日本代表への勝利に強いこだわりを持つ韓国などが、

資金を出して大会運営をするのであれば、という感覚でしょうか。

 

日本代表の感覚・立ち位置としては、

「世界一」には価値を見出すけれど、

「アジア一」にはあまり価値を見出せないので、

興行としての注目も集まらないようです。

 

実際に「アジアシリーズ」(2005年創設、2015年以降開催なし)など、

成功した(している)とは言い難い大会も少なくありません。

 

おまけ-韓国代表チーム

今回のWBCにおいて、

ある意味「異質」の存在として際立っていたのが韓国代表チーム。

 

オーストラリア代表やチェコ代表のように日本代表と親しく交流している報道はほとんどなく、

開催前の「大谷に死球を当てる」的な発言や、帰国後に1次ラウンド敗退を公式謝罪するなど、

日本の野球の文化、モラル・マナー、スポーツマンシップとはかけ離れた報道が目立ちました。

 

そんななかで、

あるひとつの報道で知ったのですが、

韓国のプロ野球リーグ(KBO)が創設されたのが1982年ということ。

(ちなみに、日本のプロ野球が1932年創設)

 

このわずか40年のあいだに、プロリーグとして力をつけて、

オリンピック金メダル(2008年)、WBC準優勝(2009年)と急成長を遂げたわけです。

 

また、メジャーリーグで活躍する選手を何人も輩出しています。

 

もの凄いことだと思いませんか!?

 

報道の論調が、2008年、2009年の一番成績が良かった時期を基準に、

韓国野球が弱体化したなどと絶望視している様子が伺えますが・・・。

 

そりゃあ、急成長の後に停滞することもあるでしょうし、

足踏みをすることもあるでしょう、という感じです。

 

 

株式投資・トレード用語で表現すると、

IPOや仕手株が急騰して、からの行って来い!?

みたいな感じ。

 

銘柄でもそうですが、

一番良かった頃(高値・上髭げの瞬間)を懐かしんでも、すぐには戻ってきませんし、

他の銘柄と比較して、どうしてこっちはダメなんだと嘆いても、上昇することはありません。

 

短期的な視点で慌てふためいたりせずに、

中長期的な視点から俯瞰することが大切となるのではないでしょうか。

 

野球のこれからを考えると・・・

韓国は日本を見て、

日本はアメリカを見て、

アメリカはアメリカを見て、

という状況が、

現在の野球を取り巻く状況を端的に表現している気がします。

 

結果、オリンピック種目から野球は外れることになりました。

 

これからの野球の普及を考えた場合、

すでに野球の土壌が出来てはいるものの興行面で頭打ちが懸念されるアジアよりは、

前回ブログでも書いたように、欧州などでの普及活動の方が効果があるように感じます。

 

また、今回のWBCでも、熱狂的な盛り上がりを見せてはいるものの、

試合時間が長い(継投による中断など、普段のプロ野球以上に長い)、

単調な試合展開でつまらない(四球やミスが多く大量得点差で緊迫感が乏しい)、

試合日程などの不公平感がある(ナイター翌日デイゲームなど)、

など、応援の声に隠れがちですが、不平不満も少なくないように思います。

 

といったところで、本日のブログは手仕舞い。

 


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