なぜ、サッカー日本代表に〇〇が招集されないのか!?
トレード雑記第244弾、
なぜ、サッカー日本代表に〇〇が招集されないのか!?
ワールドカップが終わってからはじめての親善試合が下記日程で開催されます。
3月24日(金)ウルグアイ代表(国立競技場・東京)
3月28日(火)コロンビア代表(ヨドコウ桜スタジアム・大阪)
試合に先立って3月15日に代表招集メンバー26名が発表されました。
すべての人を満足させる選出は不可能なので、
今回も喧々諤々、「どうして〇〇が選ばれないのか?」
「その一方で△△が選ばれているのはなぜか?」
みたいな話題で盛り上がっています。
実は、わたしも、
GK・中村航輔が見たかったのでその点は残念でした。
(選手の名前についてはすべて敬称略、以下同じ)
とはいえ、おおむね想定どおりの選出になっていると思いましたので、
そのあたりについてブログを書いていこうと思います。
W杯終了後の国内初戦で考慮すべきポイント
まずは大前提として、
代表メンバーを招集するにあたって考慮すべきポイントがあります。
大きく分けると次の3点です。
1.W杯で活躍した選手の凱旋帰国&出場
2.次回W杯を見据えた新チーム体制の構築
3.親善試合の対戦相手国への配慮
これらの3点を考慮しつつ、
優先順位を踏まえてバランスを考えたメンバー選出が求められます。
1.W杯で活躍した選手の凱旋帰国&出場
ひとつ目は単純明快なポイントですが、
サッカーはプロスポーツですからファンの視点を外すわけにはいきません。
日本国内のサッカーファンとしては、
W杯で活躍した選手のプレーを間近で見たいわけです。
普段海外リーグで活躍している選手が多いため、
こういう機会でもなければ見ることもできないわけで、
それぞれのリーグやチームの状況、選手個人の疲労などを考慮しつつも、
「W杯で活躍した選手」が招集されているかいないかについては、
ファンの気持ちや、興行としてのチケット販売や放映権などに影響します。
極端な話、このポイントだけを重視するのであれば、
W杯とまったく同じメンバーを招集してもいいということになります。
2.次回W杯を見据えた新チーム体制の構築
とはいえ、同時に、4年後の次回W杯を見据えた新チーム体制を考える必要があります。
なかでも年齢的に厳しくなるベテラン選手の代表引退を検討しなければいけません。
そして入れ替わりで入ることになる新戦力がどの程度活躍できるのか、
若手の選手などを抜擢して試行錯誤しながら新チームの再構築が必要となってきます。
こちらも、このポイントだけを重視すれば、
すでに実力が可視化されている選手は選外として、
若手中心に招集したり、国内組(Jリーグ所属選手)のみで構成することも可能です。
ただし、それは上記1.のポイントと両立しませんので、
あまりにも極端な選手の入れ替えは現実的ではありません。
そういった諸事情のバランスを考慮して、
主将としてチームを引っ張ってきた吉田麻也(34歳)や、
長らく左SB不動のレギュラーだった長友佑都(36歳)など、
ベテラン選手の若返りを図ることを最優先にしたという印象を受けます。
結果的に、守備陣のメンバーに大幅な変更が発生したことで、
相対的に攻撃陣はW杯の招集メンバーが多数を占めることになりました。
後述するように、
セルティックFCで活躍する旗手怜央(25歳)、古橋亨梧(28歳)など、
攻撃陣に名前を連ねる新戦力の有力候補が選出されない理由のひとつです。
このことは、次のみっつ目のポイントとも密接に関連しています。
3.親善試合の対戦相手国への配慮
このポイントは、上記2点と比較するとあまり語られることはありません。
これまでは配慮する必要がなかった点ですが、
日本代表のレベルが向上したことで配慮しなければならない立場となりました。
以前もブログで書きましたが、サッカー日本代表の国際的な位置づけは、
W杯に7大会連続出場をしている「中堅レベル」の代表チームです。
しかも昨年のW杯では、
優勝経験のある強豪ドイツ代表、スペイン代表に勝利するなど結果を残しています。
対戦相手国であるウルグアイ代表やコロンビア代表としても、
W杯での活躍を知ったうえで親善試合を行うためにはるばる日本に来日します。
そこで、W杯で活躍したメンバーが・・・、全然いない・・・、
20歳前後の若い選手ばかり、欧州で活躍する選手は招集されず国内組ばかり・・・。
みたいな状況だと、どのように感じるでしょうか。
サッカーの世界で日本代表が弱小国で無名の選手ばかりであれば、
たとえばW杯未出場とか、予選リーグ全敗、なんなら得点ゼロ、みたいな状況であれば、
代表メンバーの総入れ替えもあり得ますし、新戦力のみのメンバー編成でも問題ありません。
しかし現在のサッカー日本代表は、
世界的に見ても中堅レベルの代表チームとして、
国内外に一定の認知がされているわけですから、
対戦相手国に対してそれなりの配慮が求められるわけです。
なぜ、古橋や旗手は選ばれないのか!?
ここまで書いた代表メンバーを招集する3つのポイントからもわかるように、
W杯終了後の国内初戦において古橋や旗手が招集されなかったのは不思議ではありません。
新戦力としてリーグで大活躍している両選手をみたいファンはたくさんいますが、
彼らでは「W杯で活躍した選手が見たいファンのニーズ」(上記1.)に応えることはできません。
所属チームでの直近の成績を持ち出して、
今回選出されている浅野拓磨(28歳)、前田大然(25歳)を揶揄する論調もありますが、
W杯で得点した浅野、前田などを選出する優先順位が高いのは不思議なことではありません。
むしろ、ドイツ戦でスーパーゴールを決めた浅野が選出外となれば、
対戦相手国の驚きは、古橋らの選出外よりも大きくなったはずです。
また上記2.で書いたように、守備陣の入れ替えの優先順位が高いからこそ、
攻撃陣のほとんどがW杯に出場した選手となったこともチーム事情として理解しやすいです。
〇〇選手と△△選手のどちらが上か、
みたいな短絡的な視点ではなくて、W杯終了後の最初の試合、
そしてこれからの4年間で新しい日本代表チームをつくるスタート地点、
という受け止め方が大切となります。
当然ですが、今回選出が見送られた選手のなかには、
そういった状況を踏まえて招集見送りとなった可能性もあります。
あまり外野がブーイングをすると、
使いにくい選手としてますます日本代表から遠ざかるかもしれません。
おまけ-森保監督の致命的な欠点
わたしは森保監督を肯定的に評価しているひとりですし、
今回の日本代表の選出メンバーもおおむね予想どおりで、こちらも評価しています。
ただし、どうしても1点、森保監督の欠点が浮き彫りになっているようで・・・。
口下手です。
あまりにも口下手です。
今回の代表メンバーの招集についても、
「リーグのレベル」云々、誤解を招く発言があったようです。
絶対に言っちゃダメです。
それぞれのリーグが一生懸命に運営をしていますし、
そこには長い歴史と伝統、苦労や努力があるわけです。
そして、それぞれのリーグには、たくさんのサッカーファンがいますから、
そういう人たちの気持ちへの配慮が欠けている発言と捉えられてしまいます。
また、直接的には、
古橋や旗手が選出外で同じチームの前田が選出されていることとも矛盾が生じます。
それこそ、そこは、わたしが書いた上記1.~3.のポイントように、
「守備陣の変更を優先したのと、攻撃陣はW杯で活躍した人を中心に選出した」
と言っておけば問題なかったはずです。
あわせて、
「次回以降、たくさんの新戦力を試すなかでチャンスはあると思う」
と言っておけば、本当に問題なかったはず・・・。
W杯の予選リーグでも「ターンオーバー」「スタメン大幅入れ替え」など、
コスタリカ代表を「格下扱い」していると受け止められ兼ねない発言もありました。
これも以前のブログで書きましたが、
代表監督など重要なポジションにおいては、
専属の広報担当やスポークスマンを配置したり、
スピーチライターをスタッフに加えてもいいように感じます。
森保監督は監督としての実績はピカ一なのに、
態度や口調、話す内容から大きな損をしていると思えてなりません。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。
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