「選手強制入替」レギュレーションの功罪

トレード雑記第266弾、

 

「選手強制入替」レギュレーションの功罪

前回に引き続き、麻雀界隈のお話。

 

三部作(予定)のふたつ目。

 

1.新旧「デジタルvsオカルト」論争のゆくえ

2.「選手強制入替」レギュレーションの功罪

3.「タイトル詐欺」有料コンテンツの功罪(近日公開)

 

 

今回のブログの内容も、

直接の発端は竹書房(麻雀最強戦)のTwitterだけど、

まずはレギュレーションに対するわたし個人の見解を書いて、

その後にTwitterに関連したお話、の流れ。

 

Mリーグにおけるレギュレーションのひとつ、

2年連続でファイナル(上位4チーム)に進めなかったら、

最低1名の選手を入れ替えなければならない。

 

について。

 

最初に、

わたしの個人的意見としての結論

 

〇「選手強制入替」はマンネリ化を避けるためにも必要である。

〇とはいえ、発動基準は選手やチームを尊重するものに変更すべき。

〇レギュレーション変更が頻繁に発生するので「ファンの声」は伝えた方がいい。

 

Mリーグの活性化、マンネリの打破を考えると、

選手の定期的な入れ替え制度については賛成となります。

 

とはいえ、

現行の8チーム体制において下位50%に、2年連続で入ると発動するレギュレーションは、

あまりにも厳しすぎるというか、恐怖以外の何物でもないと思う。

 

そういった恐怖と戦いながらの麻雀を強いられる選手たちをみることが、

本当に麻雀の魅力を伝えることにつながっているのか、大きな疑問だったりします。

 

某番組のクビレースを楽しむ下世話なノリが、

Mリーグの理念と合致してるのか!?と思う。

 

もう少し緩やか(≒発動しにくい)基準に変更した方がいいのではないでしょうか。

 

たとえば、

①8位のチームと5位のチームとが同じ扱いを変える(ポイント制、降級点など)

②チーム成績の不振に加え個人成績の不振という「&基準」を設定する

(チーム成績5位以下、かつ、個人成績△100pを2年連続、など)

③2年連続を3年連続などに年数基準を緩和する

などです。

 

また、選手目線だけではなく、

チーム目線(≒企業の視点)で考えると、

選手を入れ替えることは、人件費(年俸、ユニフォーム等経費)に加え、

既存選手のグッズなど実質無価値となるので廃棄しないといけないし、

新しい選手を加えたグッズなどを早急に制作しないといけないですし、

各種の広告宣伝など、もろもろの諸経費は馬鹿にできない金額に・・・。

 

さらに、このレギュレーションの最大の課題となり得るのが、

ドラフトで中長期的な戦略からの指名が難しくなることです。

 

今が旬の選手(タイトルホルダーなど)を加入させて、

それで成績が振るわなかったら使い捨てみたいな・・・、

投資より消費に近いドラフト戦略が採用されやすい。

 

事実、来シーズンのMリーグは、

今シーズン加入のタイトルホルダー3名全員が、

クビ候補として麻雀を打たなければならないわけです。

 

あまりにも厳しすぎやしないでしょうか・・・。

 

そして、このレギュレーションは、

Mリーグ発足当時から存在したものではなく、途中で追加されたものです。

 

だからこそ、「ファンの声」を届けることで、

このレギュレーションもまた、再度変更される可能性があると思えるわけ。

 

パイレーツ、そしてドリブンズ

昨シーズン(2021-22シーズン)において、

レギュラーシーズン1位通過のU-NEXT Piratesが、

セミファイナルまさかの大失速で6位敗退を確定させたことで、

「選手強制入替」レギュレーション適用第1号チームとなりました。

 

パイレーツは、2名同時に入れ替えを選択し、

朝倉康心プロ、石橋伸洋プロが退団、鈴木優プロ、仲林圭プロが入団しました。

 

当時も、関係者のなかでかなり議論されたと思いますし、

麻雀ファンの間でも喧喧囂囂、厳しい声もあったように記憶しています。

 

ただ、表面上は、全8チームともに異論や反論はなくて、

レギュレーションを受け入れる姿勢を示していました。

 

今となっては、そこでもっと大きな声をあげておくことが、

今年(あるいは次年度以降)の分岐点となったかもしれません。

 

そして、今シーズンは、

適用可能性のあった3チームのうち、

赤坂ドリブンズの7位敗退が確定したことで、適用チーム第2号となりました。

(残り2チームはファイナル進出のため、レギュレーション回避)

 

昨年パイレーツの第1号チーム適用を受け入れた以上、

第2号チームの不満などに耳を貸すことは難しいです。

 

とはいえ、

ドリブンズのチーム編成の考え方を尊重し、

レギュレーション変更への不満はしっかり受け止める必要があると感じます。

 

初代優勝チームに降りかかる災難!?

赤坂ドリブンズは、

3名×7チーム体制は始まったMリーグ2018-19シーズンの「初代優勝チーム」です。

 

優勝メンバーである園田賢プロ、村上淳プロ、鈴木たろうプロに、

2年目追加のレギュレーションによって新規加入した丸山奏子プロのチーム。

 

ちなみに、

Mリーグの一番大きなレギュレーション追加・変更は、

今回のブログテーマである「選手強制入替」で間違いないと思いますが、

2番目が「7→8チーム体制」で、3番目が「男女混成チーム編成」だと感じます。

 

いずれも初代優勝のドリブンズに不利なレギュレーション変更でした。

 

単純明快ですが、チーム増はそのまま優勝確率の低下につながります。

 

ファンとしては7チームより8チームの方がいいのはもちろんですが、

優勝賞金がかかるプロの大会ですからチーム増はもろ手を挙げて賛成とはなりません。

 

さらに「男女混成チーム編成」が絶対視されたことで、

優勝チームであるにも関わらず、メンバー編成の変更を余儀なくされて、

必ず1名の女流プロを追加しなければならなくなったわけです。

 

大企業なので経営を圧迫するわけではありませんが、

いきなり予算を拡充しなければならなくなったわけですし、

優勝チームの雰囲気がガラッと変わる恐れもあったわけです。

 

皮肉にも「デジタル」雀士3名編成のチームだったので、

雰囲気は関係なかったでしょうが、個人戦×3という戦い方はできなくなりました。

 

そして、自他ともに認める「育成枠」として丸山プロの加入、起用方法は、

本来、中長期的な次世代のスター育成に有効な手段だったかもしれないのに、

どうしても中途半端な印象で、今回の選手強制入替の対象チームとなりました。

 

そりゃあ、恨み節のひとつも言いたくなるわなぁ・・・。

 

越山剛監督をはじめ、

チーム方針に否定的な意見を持つ麻雀ファンも少なくないですが、

初代優勝チームとしての誇りもあるでしょうし、

Mリーグ発足当初とは「異なる」(≒追加された)レギュレーションで戦うわけで、

いろいろと思うところはあるのだろうなぁ・・・、と慮ることがないわけではありません。

 

正直なところ、越山監督のブレない方針は嫌いにはなれません。

 

8チームの監督が同じようなことを言っていても面白くないですし、

「育成枠」も中長期的にはMリーグに求められる視点だとも感じます。

 

だからこそ、勝ってくれ、強くあれ、

結果で示してくれ、と思わずにはいられません。

 

残念ながら、負けていると、

越山采配も、男性陣の選手についても、

否定的なコメントが増えることは致し方ありません。

 

できる限り前向きな入れ替えを

そういう状況で降りかかってきた「選手強制入替」による選手の退団なので、

どうしても後ろ向きとなってしまうのは仕方ないのだと思いますが、

それでも、できる限り前向きな入れ替えをしてほしいと思って止みません。

 

繰り返しになりますが、

昨年パイレーツのときに声を上げなかった以上、

ここで不満を言っても負け惜しみ、言い訳となってしまいます。

 

入れ替えの対象となるのは、

おそらく既定路線でしょうが、丸山奏子プロ。

 

丸山プロは若くて人気もありますので、

残留を望むファンも多いと思いますが、

個人的には、今後「別チーム」での活躍を期待しています。

 

ぶっちゃけた話、丸山プロにとっても、

ドリブンズに縛られているよりも活躍できるチャンスが大きいかもしれません。

(このままドリブンズに残留しても活躍するイメージがわかない)

 

退団発表の方法や舞台を上手くプロデュースできれば、

和久津晶プロのときのようなことにはならないのではないでしょうか。

 

あくまでもMリーグファンのひとりとして思うのは、

和久津プロのときは最悪レベル、沢崎プロのときは微妙な感じ、

それ以外の選手の退団はおおむね円満だったと感じています。

 

ちなみに、丸山プロが退団確定というわけではなく、

おじさんずと呼ばれることもある園田プロ、村上プロ、たろうプロも、

変な表現ですが、万遍なく勝ったり負けたりのシーズンを繰り返しています。

 

ここ1、2年は村上プロの不振が目立ちますが、

2年目、3年目のシーズンではチーム内トップの成績でしたし、

ある時期まではチームで唯一通算成績プラスだったりもします。

 

キャラクターや「ドラ一」指名だったことを考えると、

よほどのことがない限り園田プロの退団可能性は低そうですが、

それ以外の選手はそこそこ可能性があると思っています。

 

いずれにしても、

前向きな入れ替えになる(≒それを演出する)ことをのぞみます。

 

最後に、竹書房(麻雀最強戦)のTwitterでは、

「家族のため、しがみついてでもMリーグに残りたい」というタイトルのnoteが、

この時期に村上プロのインタビューとして掲載されていましたが、

これについては竹書房の戦略によるところが大きいと思います。

(公開時期、タイトルをみると、炎上商法狙いだと思われる)

 

そのあたりのお話は、ブログをあらためて。

 

といったところで、本日のブログは手仕舞い。

 


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