アジア大会サッカーいよいよ決勝!
トレード雑記第328弾、
アジア大会サッカーいよいよ決勝!
中国で開催中のサッカー「アジア大会」がいよいよ決勝を迎えます。
男子代表:日本-韓国(明日10月7日21時開始)
女子代表:日本-北朝鮮(本日10月6日21時開始)
男子、女子、ともに決勝にコマを進めた日本代表ですが、
残念ながら注目度は大きなものとはなっていません。
1.注目度が低い理由
注目度が低い理由は、アジア大会の位置づけが、
ワールドカップに結びつかない地域限定大会だから。
ネーミングが紛らわしいけれど「アジアカップ」は、
ワールドカップ予選を兼ねているので、重要度が跳ね上がります。
そのため、今回のアジア大会で招集される出場選手は、
男子が「三軍相当」、女子はたぶん「二軍相当」のメンバーで、
国際大会の経験を積むことが第一義的な目的となっています。
先日メンバー発表がおこなわれた際に、
女子は「なでしこ」の愛称が使えないみたいな話題になっていましたが、
アジア大会と同時期に「一軍」(=なでしこ)が試合をするため、
権利関係上の決定だそうです。
また、男子の場合は、
年齢制限のないワールドカップを見据えた代表が「A代表」で一軍相当、
年齢制限のある世代別代表のなかで五輪を見据えた「U-23代表」が二軍相当、
以下、年齢別に「U-〇〇」と表現されることになります。
ちなみに、コ〇ナの影響が国際大会の開催時期や表記などにも影響していて、
U-23は、五輪等の大会開催時期によってU-24やU-22に変更される場合があります。
(アイキャッチ画像の大会名にも「2022」とあるように、ズレが生じます)
いずれにしても、今回のアジア大会では、
「U-22代表」(その多くは大学生)が招集されており、
パリ五輪を見据えた同世代の選手たちとは別枠となり、形式的には三軍相当となります。
強豪国はほとんどがそうですし、
日本でも22歳以下で有望な選手は、
たとえば久保建英(22歳)は何年も前からA代表の常連ですし、
10月の代表戦で招集されたGK、21歳の鈴木彩艶(すずきざいおん)など、
これらの選手はすでに「U-〇〇」を卒業していると想定されます。
サッカーにおいてはそういった感覚があるので、
アジア大会は二軍、三軍の試合ということで、注目が集まりません。
2.次世代の日本代表を発掘する見本市
それでも、サッカーファンの一部においては、
こういった世代別代表の試合に注目していたりします。
それは、その大会そのものよりも、
「次に日本代表(=A代表)に召集されるメンバーは誰だ!?」を予想するため。
〇〇の技術がすごい、△△のスピードは世界で通用する、などなど。
甲子園を観戦しながら、
「プロ野球で通用するのは誰だ!?」という感覚とほぼ同じです。
前回2018年大会では注目度が高くなかった三笘薫、板倉滉など、
その後にワールドカップで大活躍した選手が出場していたわけです。
そういう選手に対して、
「あの時から俺(私)は注目していた!」という仲間内での自慢や、自己満足だったりします。
(あらゆるスポーツや音楽で見受けられる初期から応援する人が活躍すると鼻高々というやつ)
3.本気で優勝を目指す韓国代表との対決
繰り返し報道されているとおり、韓国では徴兵制度があります。
韓国代表の男子選手は、
五輪で銅メダル以上、アジア大会では金メダルを獲得すると、
「徴兵免除」となります。
アスリートのキャリアを考えると全盛期に2年間の徴兵は厳しいため、
是が非でも優勝を狙ってくるのがアジア大会です。
今回のサッカー韓国代表でも、A代表で出場実績のある選手や、
オーバーエイジ枠(数名認められている23歳超の選手)も活用していて、
本気で優勝を目指して決勝戦に向かってきます。
毎回のことながら本気の韓国代表と戦う経験は、
今大会招集された若いメンバーにとって貴重な経験となるはずです。
おまけ.荒くてダーティーな「テコンドーサッカー」の評判
よく韓国代表を指して「テコンドーサッカー」と表現することがあります。
若い人のなかには、
日本と韓国の感情的対立からきている、あまりよろしくない表現と考えている人もいそうです。
実際のところ、サッカーの世界では、
「韓国代表がダーティーなチームである」というのは世界的な共通認識だったりします。
この認識が世界に広がった契機は、1986年のワールドカップ。
サッカーファンなら「100%知っている」ワールドカップで、
故ディエゴ・マラドーナ率いるアルゼンチン代表が優勝した大会。
そのときのグループリーグで、
優勝候補のアルゼンチン代表と、32年ぶり2回目出場の韓国代表が対戦したわけ。
そこでの韓国代表のラフプレーが、
アルゼンチン代表の関係者(もちろん選手としてピッチにいたマラドーナを含む)や、
世界最高峰の目の肥えたアルゼンチンのサッカーファンに知れ渡ることになったわけ。
サッカーの世界において、
日本や韓国の影響力は微々たるもので(当時はゼロに等しい)、
アルゼンチンの影響力とは比べ物になりません。
そういった経緯があって、
韓国代表は「荒くダーティーなテコンドーサッカー」という印象が世界に広まった感じ。
そしてその印象は、
生前マラドーナが韓国代表に辛辣な言葉を発信し続けたことや、
2002年ワールドカップやその後のアジアカップなどでのラフプレーも相まって、
日本でも多くの人が知るところとなったわけです。
最後に
今回のアジア大会での日本代表は、
160cm台、170cm台の小柄な選手が少なくないようなので、
韓国代表に対してフィジカルで当たり負けしないで思い描いたサッカーができるのか、
そういったところも注目されそうですし、
そこをクリアできる選手がいたら、A代表デビューに繋がるかもしれません。
また、日本代表、韓国代表ともにですが、
若い世代の選手たちが大きなケガをしないでいい試合をしてほしいものです。
せっかくの機会ですので、
男女ともに優勝して凱旋帰国をしてほしいと思います。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。