実るほど頭を垂れる稲穂かな
トレード雑記第345弾、
実るほど頭を垂れる稲穂かな
一度も聞いたことがないという日本人はいないと思う有名な俳句。
昔は子どもが増長したときなんかに好んで使われた一句だと思う。
(わたしを含めて言われた側として記憶に残っている人も少なくないはず)
その情景を思い浮かべることが容易なことと、
作者不明で「詠み人知らず」というところもあって、
処世術や教訓話として使い勝手がすこぶるいい俳句のひとつです。
夏から冬に、
今年は(も?)秋をすっとばしたかのような季節の変化に戸惑いつつ、
そういえばこういう言葉と情景があったよなぁと懐かしく感じた次第。
たとえば、
最近のサッカー日本代表への評価が、
応援を超えたその増長ぶりに警鐘を鳴らすのにピッタリかもしれません。
西ドイツ時代を含めて4度のワールドカップ制覇を誇るドイツ代表に対して、
直近に2度勝利したことで一部ファンらしき人たちの増長ぶりはなかなかのもの。
そこには評価でも応援でもなくて、
驕りしかみえない論調が少なくありません。
なかには、「今戦えばW杯ベスト4くらいいける!?」とか、
「前回W杯優勝準優勝のアルゼンチンとフランス以外なら勝てる!!!」とか。
もっと地に足をつけた議論をしようよ、という感じ。
最近は日本代表とは対戦がないけれど、
アメリカ代表を一昔前のイメージで「弱い弱い」と決めつけている論調も微妙。
Jリーグが発足して約30年をかけて少しずつ日本代表は強くなってきたわけで、
アメリカのプロサッカーリーグも今すごく盛り上がっている感じもあって、
かなり底上げされているのは間違いなはいはず。
アメリカはどんなスポーツに対しても資金力と分析力が桁違いですし、
アメリカンドリームを夢見た人たちが続々とアメリカに居を構えるわけで、
本腰を入れれば、その成長スピードは信じられないものになります。
次回、2026年の中南米共同開催W杯での成績が、
アメリカ代表にとってものすごく重要な指標となりそうです。
他にも、アジアカップ開催を目前に、
アジア諸国の代表と比較しては他のチームを見下すような論調も微妙。
中国代表や韓国代表は笑いものにしたり、
東南アジアの代表を格下とののしったり、
あまりいい流れではないよと感じる次第。
W杯出場アジア枠の倍増(4.5→8.5)もあって、
そういった声に拍車がかかって、予選への緊張感に乏しいけれど、
ふり返れば1998年W杯フランス大会の予選で出場枠拡大(当時は2→4だったかな?)によって、
日本代表は初出場を決めた経緯もある。
出場枠拡大の恩恵を最も受けた代表チームのひとつが日本なんだけど、
そういった過去の苦難とか努力について、忘れいているのか知らないのか。
実るほど頭を垂れる稲穂かな
あらためていい言葉だなぁと感じます。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。