サッカー日本代表「アジアカップ」の課題

トレード雑記第373弾、

 

サッカー日本代表「アジアカップ」の課題

現在開催中のアジアカップ、

日本代表の第2戦、イラク代表に1-2で敗れました。

 

敗戦直後の気持ちをぶつけながら書きなぐりましたが、

読み返してみるとあまりにも読めたものではなかったので、

少し寝かせて、修正したりしながら、本日(第3戦直前)公開です。

 

すでに敗戦の分析(のようなもの)は至る所でされていて、

失点シーンなどから直接的にはGK鈴木彩艶、右SB菅原由勢が叩かれています。

 

また、敗戦全体の責任として森保一監督への批判も高まっています。

 

今回のブログでは、

そういった直接的な敗因分析ではなく、

もう少し「見えにくいところ」だけど重要だと感じる課題をピックアップします。

 

主な課題は、次の3点。

 

1.ベテラン選手のリーダーシップが見えない

2.攻撃陣の機能不全を修正できない

3.チーム全体の雰囲気が緩んでいる

 

一つひとつ読み解いていきます。

 

1.ベテラン選手のリーダーシップが見えない

失点シーンにおいて悪い意味で注目を集めたGK鈴木彩艶、

そして右SB菅原由勢は、いずれもW杯後に頭角を現した若い選手です。

 

彼らの判断を叱責する声は、試合終了後に主将の遠藤航からも出ていましたが、

本来は「試合中に」しっかりと指示を出して修正しなければならないポイントです。

 

守備陣であればベテランの谷口彰悟が声を出して、

菅原のポジショニングを指示すればいいわけです。

 

さらに言うと、

主将の遠藤航が守備陣全体のコントロールをすればいいわけです。

 

遠藤の場合は、

リーダーシップに加えて「キャプテンシー」を発揮しなければならないわけ。

 

付け加えると、右SBに対してだけではなく、左SBの伊藤洋輝に対しても、

ピッチ全体のバランスを取って左右のサイドバックに指示を出さなければならない立場。

 

そういった指示(「コーチング」と表現される)の最高のお手本は、

遠藤航が今シーズンから移籍したリバプールの主将を務めるファン・ダイクです。

 

リバプールの試合を映像で見ても、

常に声を出して、身振り手振りでポジショニングを指示しています。

 

その結果、遠藤はリバプールでがむしゃらにプレーできるわけ。

 

アジアカップでは、リバプールのようなプレー強度を求められていない分、

だからこそ、キャプテンシーでチームを統率しなければならない、はず。

 

そういったことが得意なキャラではなく、

リバプールのクロップ監督のインタビューでも、

遠藤は大きな声を出したりするタイプではないが・・・、

みたいにチクッと言われていたりもします。

 

それでも、若い選手を守ることも含めて、

ベテラン選手のリーダーシップが求められているのではないでしょうか。

 

2.攻撃陣の機能不全を修正できない

上記の続きでもありますが、

攻撃陣で一番のベテラン選手は伊東純也。

 

彼もまた他の選手に対して積極的に指示を出すタイプではないけれど。

 

ワントップの浅野琢磨は、ほとんど消えていたし、

伊東純也は、右サイドを駆け上がって精度の低いクロスを入れるだけ、

中央の久保建英は、ドリブルしてはこけるだけ、

左サイドの南野拓実は、中央に寄ってスペースを潰すだけ。

 

これ、すぐに修正しないと。

 

森保監督のスタメン、初期配置が悪い、ということを否定しないけれど、

「選手は一流だけど、監督は・・・、~」みたいな論調を真に受けてはダメで。

 

一流の選手たちであれば、選手同士で声を掛け合って修正しないと。

 

開始5分で失点したということは、

試合前のプランが潰えたわけだから、

そこの修正は監督がどうこうできる話ではなくて、ピッチ上の選手がやらないと。

 

南野には「左に張れ!」「中央に来るな!」って言わなきゃならない。

 

声掛けは伊東でもいいし、

主将の遠藤航でも構わない。

 

それでも南野が中央に陣取るのであれば、

①久保を左に展開する、②浅野を左に展開する、③南野を交代させる、

といった次善策を考えないといけない。

 

①と②は、遠藤の指示で可変的に移動させることが可能はなず。

③は選手に権限はないので、そこは監督の判断になる。

 

遠藤にかなり厳しいことを書いているけれど、

今大会で一番期待しているのが遠藤航だからということもありますが、

現時点で一番失望しているのも遠藤航です。もっと覇気を見せろよと。

 

ここでもお手本となる選手がいて、

1990年代に活躍したブラジル代表の主将ドゥンガ

 

1994年アメリカ大会を優勝に導き、

1998年フランス大会の準優勝(優勝は開催国フランス)に貢献した人。

 

攻撃陣にはロマーリオ、ベベット、若手のロナウド、リバウドがいて、

守備陣には左右のSBにロベルト・カルロス、カフーというスター軍団。

 

それでも「ドゥンガのチーム」と表現されたように、

強いキャプテンシーでブラジル代表を統率したのがドゥンガ。

 

守備的MFで一見地味な役割も遠藤航と似ている部分が大きいと思う。

 

大きな声を出して鼓舞する姿から闘将とも言われたけれど、

遠藤にもそういった覇気が欲しい。

 

1998年W杯モロッコ代表戦で、

セットプレーになったときに、

ベベットに怒り散らかしているドゥンガの映像があったのでご紹介。

(その後、この試合でベベットは得点を決めます、たまたまですが)

 

懐かしい顔ぶれですが、

カフーやレオナルド、ロべカルが仲裁に入っている感じ。

 

こういうやりとりは、

強いチームには必要だと思う。

 

 

もちろん、遠藤には遠藤の良さがあるし、

ファン・ダイクやドゥンガの真似をすることが必ずしも正解ではありません。

 

それでも、アジアカップにおける主将・遠藤航が、

あまりにも大人しく覇気がない(ように映る)姿は期待外れそのものです。

 

伊東純也、久保建英、三笘薫などスター選手がいますが、

それでも日本代表は「遠藤航のチーム」だと感じていますので、

期待外れと書いたものの、遠藤のさらに一段上のキャプテンシーに期待しています。

 

要するに、遠藤頑張れ!!!

 

3.チーム全体の雰囲気が緩んでいる

こちらは一部で話題になったTeam Cam(チームカム)。

 

チームカムは、

日本代表の選手や監督のリラックスした食事風景や、

スタッフが活動などチームの裏側を紹介する「PR動画」です。

 

あくまでもPR動画です。

 

裏側を紹介する「てい」ですが、

PRにならない部分は公開しないのが常套手段です。

 

たとえば、菅原の「居眠りしているように映る」映像、

その後の「懲罰席のように監督の目の前に一人座る」映像。

 

PRになっていますか・・・。

 

菅原本人にとってはもちろん、

あのような体育会系クラブ特有の悪ふざけ、悪ノリは、

下手をすると、監督のパワハラ、選手間のいじめなどを想起させます。

 

撮影者も編集者も、公開の許可を出した人も、

チーム全体の雰囲気が緩んでいると言わざるを得ない状況。

 

アジアを舐めていた、みたいな反省の弁も聞こえてくるけれど、

もう少し気合いを入れて試合にのぞんでもらいたいと、切に願うばかり。

 

地上波放送はないけれど、

第3戦のインドネシア代表戦の勝利を信じて、

その後の決勝トーナメントでは連勝街道を信じて、

応援を続けるしかありません。

 

といったところで、本日のブログは手仕舞い。

 

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