『お主もワルよのぉ』って知ってる!?
トレード雑記第430弾、
『お主もワルよのぉ』って知ってる!?
前回(『追放されたチート付与魔術師は気ままなセカンドライフを謳歌する。』って知ってる!?)につづき、
今回もWikipediaに掲載されていない漫画作品のご紹介。
タイトルは、
いわゆる時代劇の定番中の定番のセリフ。
そして本作の主人公は、
悪徳商人の代名詞である越後屋善兵衛。
江戸の町を舞台に、大名、お代官様、商人、町人など、
様々な身分階層とそれぞれの思惑が渦巻く世界観のなかで、
「金の力」を頼りに「暗躍」する越後屋が活躍するストーリー。
あらためまして、
本日紹介する漫画はこちら。
『お主もワルよのぉ』(作:村田青、画:横川直史)
単行本第1巻の発売が2018年5月、
最終巻となる第4巻の発売が2019年8月、
すでに完結済みの作品です。
アイキャッチ画像は、
第1巻の表紙ですが、この人が越後屋善兵衛。
いわゆる小太りの老人でゴマすり役という感じではありません。
頭脳明晰で悪知恵が働くのもはちろんですが、
それなりに若い描写で、派手な殺陣というか立ち回りもこなす肉体派の一面もある、
新解釈の「越後屋」像を表現しています。
ストーリーについて、
(完結作品なので)最終的な展開のネタバレを抜きに説明すると、
前半(2巻くらいまで)は数話完結による越後屋が暗躍するストーリー。
あくどい商人(≒商売敵)のさらにその上をいくあくどさで蹴落としたり、
出世争いを目論む大名たちに金を貸しては、最終的な漁夫の利を得ようと画策したり、
権力者たちに上手く取り入り利用されているようで利用したり、などなど、
商人の立場で「清濁併せ吞む」大商人&大悪人として越後屋が、
小悪党を成敗するみたいな感じのダークヒーローもの。
後半は、越後屋がなぜそこまでして金や力に執着するのか、
そういった内面を紐解く大きなストーリーのなかで謎が明らかになっていく展開。
個人的には数話完結の前半の展開が好きだったけれど、
全体として物語が練られていて余韻を残すかたちでの結末も悪くないと思う。
癖のある絵ですが、かなり上手いし、
それぞれのキャラも立っていて躍動しているし、
全体のボリュームも単行本4巻とサクッと読める作品。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。