なぜ、ウィル・スミスの平手打ち騒動は終息しないのか!?

トレード雑記第115弾、

 

なぜ、ウィル・スミスの平手打ち騒動は終息しないのか!?

以前にブログで取り上げましたが、アカデミー賞授賞式での一幕。

 

視点の違い-妻は夫に守られる存在か!?

 

4月8日、映画芸術アカデミー協会がウィル・スミスに対して、

今後10年間の授賞式の出席を禁止するという発表で幕を閉じた。

 

はずなんだけど、

なかなか終息しそうにない・・・。

 

だいたいは、暴力をふるったウィル・スミスへの処分は致し方ないとして、

「言葉の暴力」をふるったクリス・ロックへの処分がないことについてのモヤモヤ感。

 

前回のブログの内容から、少し視点を拡大して、次の3点を考えてみます。

 

1.黒人社会(コミュニティ)に与える影響

2.ウィル・スミスはどうすべきだったのか?

3.なぜジェイダ・ピンケット・スミスは声明を出さないのか?

 

まずは、ひとつ目。

最も重要な、そして最も闇が深い人種差別に関連した内容。

 

1.黒人社会に与える影響

前回のブログであえて触れなかったのは、

あまりにも難しい問題なので、推移を見守りたかったから。

 

端的にコメントをしていたのは、

バスケットボールのスーパースター(NBA歴代No.1.通算得点記録保持者)、

カリーム・アブドゥル・ジャバー(1947年生まれの74歳)のコメント。

 

黒人社会(コミュニティ)への影響が心配だ。

 

というシンプルなもの。

 

シンプルだけど、そこには人種差別の深い闇があるわけ。

 

たとえばGoogleやYahooで「黒人・射殺・正当防衛」などと検索すれば、

悲劇的な事件の数々が検索にひっかかるはずです。

 

黒人男性が・・・、

散歩していただけで射殺された、

ジョギングしていたら射殺された、

道を尋ねようとして近づいたら射殺された、など。

 

発砲した側の主張は、だいたい同じ。

 

正当防衛。

 

要するに、

黒人男性は、粗野で乱暴で狂暴、すぐに暴力をふるう存在だという差別意識のもと、

そうであるから、近づいてきたら拳銃で発砲しても「これは正当防衛だ」という主張。

 

こういった状況が起こり得るのがアメリカ社会の闇の部分だったりします。

 

このことをふまえて、ウィル・スミスの件に話を戻すと・・・、

無言で近づいていき、無言で殴り掛かり、無言で去っていく、

あの行動は、差別されてきた「凶暴な黒人男性像」そのまんまとなるわけ。

 

ほら、やっぱり、黒人男性は凶暴だ、

ウィル・スミスほどのスターでもあんな行動するんだ、

と、さらに差別が強化される恐れがあるわけで・・・。

 

あのままウィル・スミスの行動を放置すると、

彼とは関係のない一般人の黒人男性にとって「街を歩くだけでも殺されかねない」

そういう社会になってしまう恐れが再燃しかねない。

 

じゃあ、住むところを分けましょう、職場も分けましょう、

ってやっちゃえば、それこそ時代を逆行することになるわけ。

 

そういった差別の歴史との戦いでもあるアメリカの黒人社会において、

成功者の代表であるウィル・スミスが、あの行動をしたら、非難されて当然。

 

クリス・ロックの「言葉の暴力」は許されるのか、もっと非難されるべきだ、

ウィル・スミスも悪いけれど、クリス・ロックも悪いだろう、せめて喧嘩両成敗だ、

みたいな、意見もあるようだけど。

 

今回のウィル・スミスの行動は、

黒人社会、特に黒人男性が安心して暮らす生活を破壊し、

さらには、それこそ何よりも重要な生命をも脅かされる恐れすらあるため、

当事者間の喧嘩の次元を、あまりにも超越した行動だったというわけ。

 

つまり3人で話し合って、お互い謝罪して仲直りしましょう、

みたいな話で収拾できる話ではなくなったわけ。

 

また、敷衍して書くと、

クリス・ロックが過去にアジア系の俳優に対して人種差別的な発言をした、

だからクリス・ロックはより悪い(プレゼンターに選んだアカデミー協会も悪い)、

みたいな話題も出ていますが・・・。

 

よく考えてみてください。

 

そのとき、万が一、そのアジア系の俳優が、ロックをぶん殴っていたら、

黒人差別で指摘したことと同じ論理展開で、アジア人への差別が強化されて、

何の関係もないアジア系の一般人が、街を歩いているだけで射殺されかねない、

そういう恐怖と隣り合わせの社会になっていた可能性すらあるわけですね。

 

もちろん、アジア系の人種には日本人が含まれますので、

わたしや、ブログを読んでいただいている皆さんのうちのどなたかが、

すでにこの世から去っているパラレルワールドもあり得たわけです。

 

このような根深い、あまりにも根深い人種差別の歴史があるからこそ、

今回のウィル・スミスの行動はとても激しく非難されているわけですね。

 

2.ウィル・スミスはどうすべきだったのか?

ふたつ目ですが、それなりによく聞く(おそらくは)誤解は、

アメリカは暴力絶対ダメの国で、日本とは文化が違う、というやつ。

 

これはけっこう誤解されている点だと思うけど、

アメリカは暴力を容認しています。

ただし「絶対にダメな暴力」とされているのは、

「段階(手続き)を踏まない暴力」、「不必要な暴力」です。

 

たとえば、アメリカは「戦争」をも是とする国家ですが、

そこには厳密な手続きを踏まえた上で最終的に「宣戦布告」して開戦となります。

 

手続きをしっかり踏んで、

(アメリカにとって)必要性のある暴力であれば容認されるということ。

 

じゃあ、ウィル・スミスはどうすればよかったのか?というお話。

 

まずはクリス・ロックがジェイダに語りかけた段階で、

(ジェイダがやるべきだったと思う行動については後述)

 

①着席のまま「妻を侮辱するのを止めろ!」と意思表示する。

この点は100%「夫」であるウィル・スミスのみに許された発言。

 

②「妻の病気のことを理解して侮辱的な発言しているのか!?」と確認する。

ジェイダ(妻)は、女優であり、病気を公表しているため、

ウィル・スミスが病気に言及しても、それ自体に問題はないと想定できる。

 

③「これ以上妻を侮辱するなら、俺が代わりに相手になるぞ!」と警告する。

ぶっちゃけ日本人好みの、妻を守る夫の発言だと思います。

 

こういった段階をふまえて、

それでもなおクリス・ロックがジェイダへの暴言を止めない場合、

是非もなし、戦うしかありませんよねw

 

その場合でも、こぶしを握って戦うジェスチャーをするなど、

それなりに戦う意思表示をしながら近づくことがベターです。

 

そして、ここにきて、ようやくといった感じですが、

ジェイダ本人ではなく、別人格のウィル・スミスが殴りかかる≒「不必要な暴力」

から、妻を守る夫ウィル・スミスの登場≒「容認される暴力」となるわけですね。

 

段階を踏まず、いきなり通り魔みたいに襲い掛かったから批判されているわけで、

ちゃんと段階を踏んで(しっかり発言で主張して)、そのうえでの暴力であれば、

少なくとも今回の騒動での評価とはまったく異なったものになったはずです。

 

もし、日米の文化の違い、という言い方をするのであれば、

暴力を正当化するための理由づけを、

「感情や目的」(赤穂浪士や、家族を守るためなら同情の余地あり、など)に求めるか、

「手続き」に求めるか、の違いかもしれません。

 

3.なぜジェイダ・ピンケット・スミスは声明を出さないのか?

わたしにとって、このことが本件の最も理解しづらいポイントです。

 

彼女は現場にいたわけですが、

というよりもクリス・ロックから語り掛けられた当事者ですから、

その時点で発言の「権利」を得たわけです。

 

まさに「芸人の客席いじり」ですが、いじられた側に発言権が発生するのは当然です。

 

そこで、ジェイダ自身が「抗議する」なり(善悪は置いておいて)平手打ちするなり、

あるいは「同じ病気で苦しむ人たちへ向けてメッセージ」を発するなり、できたわけです。

 

失礼な言い方をすると、決して知名度抜群の一流女優ではないジェイダが、

スポットライトを一身に浴びることのできる大チャンスだったはず・・・。

 

なんですけどね。

 

翌日にポエムみたいなSNS投稿をしたっきり沈黙を守っている感じです。

 

さらに、事後にでもいいから声明を発表することで、

擁護論が出ている妻を守る夫ではなく、むしろ正反対の「夫を救う妻」として、

映画業界からも黒人社会からも、窮地に立たされているウィル・スミスを、

「助けてあげる」ことができたかもしれないのに・・・。

 

そして、その声明が、夫だけではなく、クリス・ロックやアカデミー協会、

何より黒人社会を、救うことになったかも・・・、しれないのに・・・。

 

ジェイダにそこまでを求めるのは難しいのかもしれませんが、

結果として後味の悪い終幕となってしまったように思います。

 

最後に、当然ですが、差別はあってはならないものですので、

今回の件から派生して、黒人やアジア人などの差別が強化されたり、

尊い生命が失われるような事件が発生しないことを願うばかりです。

 


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2件のコメント

  • はじめまして。
    今日( 2022/04/15 )、貴サイトを知り、拝見し始めました。

    トレーディングとは関係のない事件に関するご考察ですが、とても参考になりました。

    私の株式投資・投機スタイルはバイ&ホールドあるいはスイングトレードですが、
    デイトレードにも興味はあり( ただ、着手は未定 )、たまに関連サイトを訪問しています。

    ブログの継続・サイトの維持管理には相応の手間・コストがかかるはずで、
    ブログサイトを開設・維持されている方には敬服します。
    これからも頑張って下さい。そして、トレーディング・スキルを向上して行かれることを
    お祈り申し上げます。

    • 秋田犬さん、
      コメントいただきありがとうございます。

      トレードで・・・、
      なかなか有意義なブログが提供できないなかでの、苦肉の策だったりします。

      ご丁寧なコメント、本当にありがとうございます、
      トレーディング・スキルでも読んでいただけるように精進します!

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