W杯小話②.なぜ三笘を先発起用しないのか?-森保マジックの正体-

トレード雑記第201弾、

 

W杯小話②.なぜ三笘を先発起用しないのか?-森保マジックの正体-

ワールドカップ開催に合わせて公開するブログ第5弾、

もしかするとサッカーの歴史を変えるかもしれない・・・、

革命的な出来事を目の当たりにしているんじゃないかっていう妄想のお話。

 

なお、今回のブログは事前に準備していたサッカーネタではなくて、

日本代表のグループリーグ突破が決まってから書いた内容です。

 

グループリーグ突破がものすごくうれしいんだけれど、

ず~~~~~~~~~っっっっっとモヤモヤしていた違和感。

 

なぜ、三笘をスタメンで使わない!?

 

この違和感に対する、

わたしなりの回答が本日のブログ。

 

サッカー好きの方がいれば、

ぜひ議論させていただきたい内容です。

 

とはいえ、

99.99%妄想でしかないので、

もしかすると!?、というお話です。

 

森保一監督の目指すサッカー

今大会の日本代表は、グループリーグのなかで、

初戦のドイツ戦に2-1、2戦目のコスタリカ戦で0-1、

3戦目のスペイン戦で2-1、2勝1敗でグループリーグを首位通過しました。

 

グループリーグにおける日本代表の特徴は、

①先発メンバーのローテーション(1→2戦目、2→3戦目にそれぞれ5名変更)

②前半は堅守を基礎とした守備的な布陣でのぞむ

③後半から攻撃的な選手を投入して仕掛ける

というもの。

 

①は「ターンオーバー」と表現されることもあります。

(ターンオーバーについては、後日、別途ブログで紹介予定)

 

そしてポイントは②と③なのですが・・・。

 

あまりにも前半と後半で異なるチームになっているので、

森保監督が何を考えているのか最初わからなかったのだけれど。

 

日本からだけではなくて、海外メディアなんかでも、

森保監督の采配については称賛と批判、困惑の声が上がっている感じ。

 

決勝トーナメントで戦うクロアチアのダリッチ監督のインタビューで、

警戒する選手は「モリヤス」、彼は「マジシャン」だ、という表現がわかりやすい。

 

 

魔術師(マジシャン)と表現するくらい、

森保監督の采配はサッカーの強豪国にとって「常識外れ」なんだと思う。

 

 

そこで、

わたしなりに森保監督の意図を考えた結果、

その結論がこちら。

 

もしかすると、森保監督の頭のなかでは、

最初から90分をひとつの試合ではなくて、

45分の試合を2回の試合に分割して戦うような、

そんなイメージでサッカーをしているのではないか?

 

と感じたわけ。

 

これ、サッカーにおいて革命的な考え方だと思うわけです。

 

現時点で確立された戦略やシステムとして認識されてはいないけれど、

たとえば野球の「先発完投」から「投手分業制」への変化の過程と似ている感じ。

 

5名の交代枠を最大限活用する戦術

開催時季を従来の夏から冬に変更された経緯からもわかるように、

開催国のカタールは高温で知られており、体力の消耗が著しく激しい環境です。

 

そういった事情もあって今回のワールドカップでは、

試合途中の選手交代枠が5名と設定されています。

 

以前は2名という時期もあって、

実質「ケガをした選手の交代要員」みたいな感覚もありました。

 

この5名の交代枠が設定されたことは、

一般的に「選手層の厚い強豪国に有利」と考えられています。

 

ところが、もしかすると、

この5名の交代枠を最も効果的に活用した戦術を採用したのが、

日本代表の森保監督ではないか、と思うわけです。

 

それは、超一流の対戦相手の1名の選手に対して、

一流半(日本代表は「二流」ほど弱くはないが「一流」とまではいえないはず)の選手が、

2名で交代(≒前半後半で交代)して対応することで勝機を見出す、という戦術。

 

最もわかりやすいのが、

最初に名前を出した三笘薫(みとまかおる)と、

左サイドで先発している長友佑都(ながともゆうと)の活用方法。

 

前半の長友の役割は、

①経験豊富な精神的支柱

②相手右サイド(日本代表の左サイド)の制圧

③相手右サイドのスタミナを消耗させる

といったところでしょうか。

 

セリエAの名門インテルナツィオナーレ・ミラノ(インテル)において、

長年レギュラーとして活躍していた長友の知名度は日本代表でも随一です。

 

そのことはチームメイトに対しても、

対戦相手国の選手に対しても大きな存在となり得ます。

 

もちろん全盛期の運動量を期待することには無理がありますが、

長友が持てる力を「45分」で出し切る戦い方を選択するのであれば、

たとえ一流選手であっても、完全に長友を出し抜くことは困難です。

 

なぜならば、

一般的にどの選手も試合時間90分を意識して、

体力やスタミナをコントロールしているからです。

 

そして後半からは、

考え方としては「45分の2試合目」。

 

圧倒的なスピード、テクニック、フィジカルと、

3拍子揃っていて日本代表の次代を担うと言っても過言ではない三笘の投入。

 

つまり、日本の左サイド(相手の右サイド)を、

長友と三笘のふたりで時間差突破を図るイメージです。

 

そういう意味では、

三笘が縦横無尽に駆け巡る大活躍は、本人の力量がもちろん第一ですが、

前半(実質45分の1試合目)に長友などの目立たないけれど地道な活躍があってこそ、

という考え方も成立するわけです。

 

これが、

「なぜ、三笘をスタメンで使わない!?」

に対するわたしなりの回答です。

 

なお、先ほどの文章では便宜上「一流半」が「超一流」に勝つと表現しましたが、

実績を考えると長友はもちろん、活躍ぶりをみたら三笘も「一流」と言って差し支えないと思います。

 

森保マジックから森保システムへと昇華するか

正直なところ・・・、

森保監督の采配が今回のワールドカップで「たまたま」的中したのか、

極めて綿密に準備をしてきた内容が最高の形で結果となって表れたのか、

そのあたりは判断のしようがありません。

 

同時に、このような交代枠をフルに使う戦略のなかで、

前半と後半を「別の試合」と言えるくらい異なるゲームプランで戦う戦略が、

森保監督に限定した、または今回のワールドカップ限定の特殊な戦い方なのか、

日本代表の代名詞的な戦略として今後も(仮に監督が変わっても)定着するのか、

さらには他の代表チームにも広がるくらいの有力な戦略として認識されるのか、

このあたりについても現時点では判断のしようがありません。

 

が、しかし、

少なくとも今回のワールドカップにおける日本代表の戦い方、

森保監督の采配は衝撃を持って迎え入れられた事実はサッカーの歴史に残るものと思います。

 

森保監督の采配は「意味不明」という評価もサッカーファンのなかではよく聞く話ですが、

それもそのはずで、これまで誰もがやらなかった采配、戦略を構築しようとしているのかもしれません。

 

従来もスーパーサブ的な活用で「長身FW」や「足の速いFW」など、

後半の残り時間に応じて投入するという戦略は一般的なものとして定着していますが、

意図的に前半≒1試合目、後半≒2試合目と2試合換算での戦略はなかったように感じます。

 

ですから後半(≒2戦目)担当の三笘がどれだけ調子が良くてもスタメンにはならないし、

前半(≒1戦目)の途中で慌てて選手交代をすることもありません。

 

見ているだけのわれわれにとっては、ときに「無策」に映るわけですが・・・。

 

大げさかもしれないけれど、プロ野球の世界で故・野村克也監督が江夏豊にリリーフ転向を促し、

「革命を起こそう」と言ったとか言わないとか伝説として語り継がれているけれど、そんな感じ。

 

もしかすると今回の「森保マジック」が「森保システム」として洗練されて、

サッカー界に革命を起こす・・・、かもしれない!?

 

現時点でわたし以外には誰もそんなことを言っていないと思いますが。

 

と、こんな感じの妄想話です。

 

これは今年とか来年とか、そういう短い時間軸の話ではなくて、

10年後、20年後のサッカーのなかで、今回のワールドカップにおける森保監督の戦い方が、

より洗練されてひとつのシステムとして定着される可能性がないわけではない、そう感じる次第です。

 

といったところで、本日のブログは手仕舞い。

 

ベスト8を賭けたクロアチア戦、さらにはその先へ、

本日もまた、全力で応援したいと思います!!!

 

おまけ-サッカーの常識

ここまでわたしの妄想話、

「森保マジック」の正体について書いてきました。

 

1試合90分、3試合のグループリーグを、

1試合45分、6試合換算でサッカーを戦う、

この采配が「森保マジック」だと解釈できます。

 

最後に、ここで凄くタイムリーな記事があったので紹介します。

 

元日本代表で闘争心あふれるプレーで人気を博した田中マルクス闘莉王さん。

 

たぶん人気投票をしたら森保一監督より上だと思うし、

将来の日本代表監督候補のひとりにピックアップされるであろう人物。

 

大好きな元選手でもあるけれど、

今回のブログの内容においては・・・、

彼の発言こそが「サッカーの常識」。

 

おそらく森保監督の采配に対して、

前半の采配は無策→失点→慌ててシステム変更→運よく勝利 ≒ リアクションサッカー

と表現されている感じで、だからこそ先発をベストメンバーにせよ、という提言。

 

こういう考えの人が大勢を占めれば占めるほど、

「森保マジック」がハマるんだと思う、そういうお話。

 

決して闘莉王さんが嫌いなわけではありませんが、

わたしの解釈とは正反対のことを考えているなぁ、という記事。

 

 

といったところで、

本当に本日のブログは手仕舞い。

 


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