サッカーと野球-ファン層の違い!?
トレード雑記第216弾、
サッカーと野球-ファン層の違い!?
前回に引き続き、サッカーと野球についてのブログです。
前回のブログはこちら。
前回、サッカーと野球の違いとして、
プロになるルート:サッカーは部活orユースチーム、野球は部活(甲子園)経由
頭角を現し活躍する時期:サッカー20歳前後、野球25歳前後
みたいな感じでまとめました。
そこで気がついたところが、
選手目線とともにファン目線、つまりファン層も違うなぁということ。
という内容が、本日のテーマ。
絶対にこういう分類だ、みたいな強固な主張ではなくて、
なんとなくこんな感じですよね、くらいのふわっとしたイメージ。
肩ひじ張らずに気楽に読んでいただけるとうれしいです。
野球のファン層
長らく、そして現在でもおそらく日本におけるスポーツ観戦人気の筆頭が野球。
野球観戦と言えば、ほとんどの場合「プロ野球」を指す表現だと思います。
ファン層も、野球ファンorそれ以外はあるものの、
「〇〇(特定チーム)ファン」という表現でおおむね一般的に通用すると思います。
プロ野球以外でも、
高校野球、いわゆる甲子園は視聴規模が全国区ですし、
アメリカ大リーグも野茂英雄さんが先陣を切って以降、多くのファンを獲得しています。
他にも、
大学野球、たとえば東京六大学野球
社会人野球やリトルリーグの世界大会など、
全世代で注目の試合が繰り広げられています。
また、WBCやオリンピック(以前はアマチュア、現在はプロでチーム構成)など、
日本代表として戦う大会も整備されています。
独断と偏見の印象論だと、
プロ野球を中心に、プロ手前の高校野球、日本のその先の大リーグ、
みたいな感じでファン層が拡大していった感じですし、
WBCやオリンピックもその延長線上にあるイメージです。
サッカーのファン層
一方のサッカーは、野球のファン層とは異なる拡がり方を示しています。
そもそも1993年にJリーグが開幕されるまでは、
日本においてプロサッカーは存在しないに等しい状況でした。
そのため、1990年代前半までのサッカーファンというと、
国別対抗のワールドカップ(日本代表ではない「お気に入り」の代表チームを応援)、
海外のサッカーリーグ(欧州や南米の強豪リーグなど)に注目しているなど、
どちらかというとマニアックなファン層に支えられていました。
ちなみに、海外のサッカーリーグは、
ファンの動向に流動性がありますが、
現在では南米のリーグの勢いはほぼなくなっており、
欧州のリーグに主要な選手が集結している状況です。
主要なリーグはつぎのとおり。
ブンデスリーガ(ドイツ)
セリエA(イタリア)
ラ・リーガ(スペイン)
プレミアリーグ(イングランド)
リーグ・アン(フランス)
時代によって注目度は異なっており、
90年代だとセリエAが最も輝いていたように感じますが、
現在はプレミアリーグが最も注目されているリーグだと思います。
日本国内だと、
天皇杯(全日本サッカー選手権大会)として、
社会人チームの大会が戦前の1921年から開催されていますが、
Jリーグ発足以降は、実質Jリーグの大会となっています。
他にも、高校サッカーの選手権大会など、
世代別の大会は野球と同様に実施されています。
そして90年代後半からは、
日本代表の活躍と歩調を合わせるようなかたちで、
「サッカー日本代表」に対するファンが定着・拡大してきました。
で、何が書きたいかと言うと・・・、
サッカーの場合、ファンになった入口がバラバラで、
「サッカーファン」としてのまとまりがなさすぎる、ということ。
野球のように、
プロ野球という中核となる概念、出発点となる存在がないわけです。
たとえば、
日本代表の試合は観戦(テレビなどを含む)するけれど、
Jリーグの試合は一切観ない、というファン層はたくさんいます。
単純に観ないというだけならいいのかもしれませんが、
「ほとんど興味がない」という人たちも少なくありません。
ちなみに、わたしは、この層にかなりの部分当てはまりますので、
批判する意図は一切ありませんし、むしろ当たり前だと感じます。
他にも、
Jリーグには興味があるけれど海外のサッカーリーグには興味がないとか、
逆に海外リーグには興味があるけれどJリーグには興味がいない、とか。
また、海外のサッカーリーグのファンであっても、
ブンデスリーガ(ドイツ)には興味があるけれど、
セリエA(イタリア)には興味がない、などなど、
そんな感じで、サッカーファンは細分化されています。
さらに言えば、
「サッカーそのものが好きなので、日本代表よりも〇〇代表の活躍が観たい」
というようなサッカーファンも存在します。
現在では、この種類の発言をすると大顰蹙を買うことになりかねませんが、
ワールドカップに出場することが夢物語だった1990年代前半までは、
それなりにこういう気持ちでW杯を視聴したサッカーファンも存在したわけです。
当時の日本サッカーを取り巻く状況を考えれば、
少しもおかしくない当たり前のファン心理だったと思います。
こんな感じで、
野球とサッカーとでは、
ファンとしての視点、考え方の出発点がまったく異なっているわけです。
野球のファン層だと「野球≒プロ野球」(あえて書かなくても日本のリーグ)が中心で、
高校野球やWBCなど、海外を加えるとアメリカ大リーグが実質一択という状況ですが、
サッカーのファン層は、各国リーグの固定ファン層(Jリーグを含む)が存在していて、
それらに加えて「&or」で代表チームへのファン層が存在する、みたいなイメージ。
表現としては「サッカーファン」で一括りなんだけど、
その内実、それぞれのチームやリーグなどに対して思い入れのあるorなしでファン層がバラバラ。
だから、サッカーファンの会話(ときに議論になる)は、
多くの場合・・・、話がかみ合わなかったりします。
しかも・・・、中途半端なファンの人に限って、
自分とは異なる他のファン層への批判が多かったりするから始末が悪いことも。
どのリーグのファンも、そこでマウントをとったりせずに、
(リーグの強弱でのマウントの取り合いはナンセンスだと思う)
また日本代表の、しかもW杯しか観ないファン層へのマウントも止めて、
(W杯開催中から感じる最もナンセンスなマウントがこれ)
もっとサッカーの魅力を分かち合うような肯定的、前向きな情報に触れたい、
そんな風に感じる今日この頃です。
サッカー好きだけど・・・、
サッカーファンって嫌いなんだよね、って言われないように、
古参のファンがお互いに一人ひとりが気をつけましょう、という感じ。
ぶっちゃけ、野球人気がひと頃よりも低くなった要因のひとつが、
野球は好きだけど・・・、野球ファンが嫌い、という人たちの台頭だと感じていたので。
ファン同士がいがみ合うことほどつまらないものはないよね、というお話。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。