井上尚弥の4階級制覇と一抹の不安!?
トレード雑記第298弾、
井上尚弥の4階級制覇と一抹の不安!?
試合終了後、興奮冷めやらぬなか、夜中にブログを書下ろし。
試合前の展開予想(!?)を書いたブログはこちら。
フルトン、井上、双方ともに思惑を持ってのぞんだ一戦。
結果は、周知のとおり、
8回TKOで井上尚弥の勝利!!!
これで、井上は、4階級制覇王者となるとともに、
スーパーバンタム級でも2本のベルトを同時に奪取することに成功しました。
戦前いろいろな予想がありましたが、
スピード、パワー、テクニック、すべてにおいて、
井上尚弥がフルトンを1枚も2枚も上回っていることを如実に示す結果に。
試合終了後のインタビューでは、
主要4団体の残りの2つのベルトを持つマーロン・タパレスと統一戦の話題に。
なんとなく4団体統一を賭けた一戦の開催が既定路線なんだけど・・・。
今回の圧勝劇(?)に目を奪われがちだけど、
一抹の不安がないわけではない。
階級の壁-スーパーバンタム級が限界!?
試合の評価は、思った以上に難しくて、間違いなく圧勝、
フルトンが井上に勝つ展開が一切見られなかったわけです。
それでも、
これまでの対戦相手であればKOとなったようなパンチが、
なぜかフルトンは全然倒れない、みたいな展開に・・・。
これが階級の壁かぁ・・・、と少し感じたわけ。
KOシーンは繰り返しみたけれど、
再三意識させていた「左ボディブロー」から、
ガードが下がったところに完璧な「右ストレート」、
ふらついたフルトンは一瞬リングに手を付いたように見えたけどなんとか立ち上がって、
そこに全体重を乗せた井上渾身の「左のロングフック」がさく裂!!!
フルトンはロープまで吹っ飛んで倒れる。
決まった!!!
見ているわたしはそう思った。
井上自身も手ごたえがあったんだと思う、
コーナーロープに登って、会場に勝利をアピールし始めた。
ところが、フルトンが立つ。
すでにフラフラなのと、
気持ちを切り替えた井上のラッシュで、
そのままコーナーに追い込んでのレフェリーストップ。
終わってみればかっこいいKO勝利なんだけど、
どうしても、この点に一抹の不安を覚えるところ。
下の階級(これまでのバンタム級まで)であれば、
完璧な「右ストレート」の一撃で失神KOだったように思う。
なんなら、その前の「左ボディー」でも、
対戦相手がうずく回って、のたうち回って、という展開もあった。
あの右ストレートをもろにくらって立ち上がるフルトンがすごいのかもしれないけれど、
すでに意識がほとんどないような状態の顔面に、渾身の「左ロングフック」。
これ、立ち上がれるの!?
これまでなら3つのパンチのすべてがKOパンチ、だったはず・・・。
フルトンが打たれ強いのか、
井上のパンチが弱いのか!?
当然、これまで井上尚弥の試合を見てきたファンにとって、
「井上のパンチが弱い」は受け入れ難いところ。
それでも、井上がKOを確信したところから立ち上がったフルトンをみると、
どうしてもこれまでの圧勝劇とは異なる感覚になってくる。
いわゆる「階級の壁」というやつ。
フルトンには完勝したし、
次の対戦(予定)のタパレスにも負ける気はしない。
それでも、パワーという意味では、
このあたりの階級が限界なのかもしれない。
23人目(日本人2人目)の4階級制覇王者となったわけだけど、
過去に5階級制覇は7人、6階級制覇は2人(デ・ラ・ホーヤとパッキャオ)しか達成していないし、
もちろん7階級制覇の達成者はゼロ。
統一戦の後のプランはわからないけれど、
ひとりのボクシングファンとしては、
5階級制覇、6階級制覇と、夢を見たい・・・。
とはいえ、
これまでのインタビューからも、
なんとなくそういう路線に進むことはなさそう。
ベルトがあろうとなかろうと、
絶対王者としての井上尚弥のボクシングを見続けたい気持ちと、
階級を上げて挑戦者として史上最強の〇階級制覇を見てみたい気持ちと、半々。
われながらファン心理とは複雑なものだと思います。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。