頭が良さそうに見える馬鹿に騙されないために

トレード雑記第642弾、
頭が良さそうに見える馬鹿に騙されないために
近年の「政治報道」がおもしろ過ぎて笑えなくなっています。
「政治」そのものではなくて、
あくまでも「政治報道」です。
高市早苗総理誕生の前後における政治報道も、
わかりやすいくらいにめちゃくちゃな視点に立った指摘、
意味不明な被害妄想からくる煽り(?)、よくわからない願望の垂れ流し・・・。
まぁ、個別具体例を出そうと思えば、いくらでも出てくるわけですが、
今回は、そういうところはオブラートに包んで、総論的な内容となっています。
変な人のおかしな誘導に惑わされないために、
ほとんどの場合に抑えておくべき大切な視点だと思います。
ということで、
細かい話は抜きにして、
一見すると頭が良さそうに見えるけれど、
実はめちゃくちゃ馬鹿な人の特徴は、次のふたつ。
1.肩書きがご立派
「頭が良さそうに見える」というのが前提条件なので、
無職より社長の方が、学歴がないよりある方が、資産がないよりある方が、
今回のテーマに該当するようなイメージです。
特に最近は「よくわからないけれど、それっぽい肩書き」が絶賛増加中。
具体的に書くと個人批判になりかねないので自重しますが、
10年前、20年前にはなかったような、それっぽい肩書きは基本的に要注意。
2.都合の良いときは数字をアピールするが、都合が悪いときは情に訴えかける
最近やたらと話題にしている(=されている)テーマがこれ。
選挙の前と選挙の後に話題になるだけで、
選挙期間中は影をひそめるどうでもいい注目のテーマ。
あまりにもわかりやすいので今回採り上げていますが、
だいたいのパターンでもこういった展開は往々にして起こり得ます。

記事は冒頭のところだけなので本文の内容がよくわからないと思いますが、
全文を紹介するほどの記事ではなかったので、ざっくりと要約すると、だいたいこんな感じ。
事実:政府が実施したパブリックコメントでは夫婦別姓制度に関する否定的な意見が多かった。
意見:量的には否定的意見が多かったが、よく似た内容が多かったため「結果は疑わしい」というもの。
わかりますか、これ。
大前提として、
政府は、夫婦別姓制度を導入したい有識者を集めて「計画策定専門調査会」を設置しています。
そこでアンケートをしてみたら、
残念ながら想像と違った結果になってしまった。
もし、想像どおり(≒夫婦別姓制度に賛成が多い)だったら、
数字を前面に押し出してアピールする予定だったと思われます。
想像どおりでなかった(≒夫婦別姓制度に反対が多い)から、
なんとかいちゃもんをつけようとしたのが「内容が似ている≒組織的で信憑性に疑問」というもの。
この場合、賛成側の意見だって、だいたい内容は似ているはずです。
(賛成も反対も、ひと言コメントは似通った論点・意見になるはず)
そういうところは何も言わずに、
反対側の意見のみを問題点として強調するわけ。
ちなみに、
アンケート自体が「おかしい」「ずれている」みたいな質問者の側の問題は語られなくて、
回答者に問題があるという話になってしまうところも「頭が良さそうに見える」けれど、という典型事例。
都合が良いときは「数字」を異常なくらいアピールするのに、
都合が悪い(≒良い「数字」がない)ときは「個別の事情をみなければならない」など、
一人ひとりに寄り添うような言葉を使いながら数字ではなく情に訴えかける手法を好む。
テレビ・新聞の世論調査や街頭インタビューなども、だいたい同じで、
賛成派(あるいは反対派)の調査主体が賛成派(反対派)の回答者に回答を促しているのに、
結果が想定外だと調査そのものよりも回答者の側に問題があるとしていちゃもんをつけ始める。
なんなら選挙結果そのものに対してすらも、
想定外の結果だと有権者(≒国民)が勉強不足だから、
みたいなわけのわからないことを言い出す始末。
テレビや新聞が世論ではないし、
近年では多数派ですらなくなっている状況に、
関係者は気づいていないのか、あるいは気づいているけど無視しているのか、という状況。
さて、長々と書いてきたけれど、
数字の使い方がいわゆる「ダブスタ」な人には気をつけましょう、
あわせて、立派な肩書きの人ほど好んで使う手法でもあるところも気をつけましょう、というお話。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。
