八百長と仕手株

トレード雑記第78弾、

 

八百長と仕手株

いつの頃からか年末大晦日恒例となった格闘技イベントで、

シバター選手と久保優太選手との試合で「八百長疑惑」が出ています。

 

すでに両選手がそれぞれのYouTubeで見解を発表しているわけですが、

単純な八百長問題というよりも、プロモーターやスポンサーを含めて、

「大晦日の格闘技イベント」の今後に大きな影響が出てくると思うので、

一格闘技ファンとして参戦します(以下、敬称略)。

 

すごく簡単に経緯を書くと、

①事前にシバターから久保に対して八百長(≒ブック)の提案があったらしい

②久保は(1ラウンド(R)は手を抜いて2R真剣勝負という提案を)受託したらしい

③シバターが八百長の内容を反故にして、1R目から真剣勝負を仕掛けたらしい

④まったくいいところなく敗北した久保側が①~③を匂わすツイートをした

⑤シバターが自身のYouTubeで八百長の提案を「全面否定」した

⑥久保が自身のYouTubeにて今回の件について「謝罪と説明」をした

⑦それを受けてシバターは「全面否定」から「騙される方が悪い」と開き直った

⑧八百長は当事者2名のやりとりで主催者や所属ジムは聞かされていなかった

という感じ。

 

で、実際どうなんだろうと話を進める前に、

「八百長」をどう捉えるかという前提条件となる分類について確認します。

 

この前提がないと、議論がかみ合わないので。

 

1.完全な八百長、出来レース

一番わかりやすい八百長のパターンで、

試合の内容や進行、結果について事前に入念な打ち合わせがあるやつ。

選手は両者ともに「演技力」が求められる。

 

2.「一定時間」真剣勝負を避けて、手を抜くブック(≒台本)

真剣勝負だと体力消耗が激しく、ケガのリスクもあるので、

一定時間は手を抜く(≒流す)ことに対する合意。

 

たとえば、

①「1Rは適当に流して、2Rから真剣勝負」

②「試合開始30秒は、攻撃せずにリング中央でにらみ合い」

③「〇〇を合図に真剣勝負を開始」

みたいなやつ。

 

①が今回の八百長提案としてクローズアップされているやつです。

 

ちなみに真剣勝負であっても、

1Rは相手の出方を伺う様子見から入る選手もいますので、

八百長として体力の消耗を抑えつつ、かつ観客に八百長がバレにくいです。

 

②も、体力の消耗を抑えつつ、パフォーマンスとしての要素もあって、

観客が湧くことも多いので、「案外」効果的な時間消費のブック。

そして、八百長とバレることはほとんどない。

 

③は、対戦者同士で合図となる行動や技を決めておくやつで、

たとえば「右ハイキック」とか「バックブロー(裏拳)」を出したら、

そこからが真剣勝負、みたいな合図。

 

このあたりは、

お互い技を見せ合うなど一定のパフォーマンスを披露したうえで、

観客を盛り上げてから真剣勝負に移行しましょう、というお約束。

 

正直、全試合が開始早々、たとえば10秒とかで決着がついちゃうと、

それはそれで興行として物足りなさが指摘されたりもする。

 

だから、関係者のなかにも、こういったブックに対しては、

八百長、卑怯、真剣勝負を馬鹿にしている、というよりも、

「むしろ観客を盛り上げるため」の一定のパフォーマンスとして、

評価する人もいたりするので、八百長とはひと口で括れない微妙なところ。

 

3.片八百長、一方のみに存在するブック

カタヤオと言われたりする片方の選手だけの八百長。

一般には「強い側」に持ちかけて「手を抜く」「負ける」ように促す。

 

弱い側は普段どおり真剣にやっているけれど、

強い側が上手く試合をコントロールした上でブックを達成する感じで、

こちらもバレにくいという特徴がある。

 

ちなみに、「カタヤオの出発点」には大きく3種類あって、

①対戦相手本人は知らないけれど、対戦相手陣営が仕掛ける

②主催者(今回のケースだとRIZIN)が、興行目的で仕掛ける

③第三者(いわゆる「スポーツ賭博」の団体など)が仕掛ける

という感じ。

 

なお、八百長の依頼・受託は、

①金銭(敗北等の代償として、ファイトマネー以外での追加報酬など)、

②脅迫(いわゆる「勝利したら〇〇がどうなってもいいんだな」みたいなやつ)、

③口約束(軽めの「ブック」(≒盛り上げ目的など)など簡単な打ち合わせ)、

によって成立する場合がほとんどです。

 

4.愉快犯などによるいたずら

厳密に八百長に含められるのかは疑問ですが、

今回の疑惑に可能性としてあったのが(そして今後でてくる可能性が捨て難い)、

「シバターの名前を語った偽者」が、

久保に接触したというもっとも面倒くさいパターン。

 

SNS(LINE)でのやりとりみたいなのが流出しているけれど、

そもそも不正(≒八百長)の提案という怪しい内容が前提なので、

提案する側は、おそらく新規の「捨てアカウント」とかが活用されたりする。

 

そういう状況だからこそ、いわゆる「なりすまし」みたいな愉快犯が、

湧いて出ることもあり得るし、それに騙される可能性が出てくる。

 

今回の件では、実質的にシバター本人がブックの提案を認めたので、

このケースには該当しませんが、今後発生してもおかしくないと思う。

 

以上の八百長のパターンと今回の疑惑について整理すると、

だいたい次のようになりそう。

 

今回のシバターvs久保優太のケースでは

 

A.完全な八百長・出来レース(分類1.)はなかった

B.「1Rは手を抜くブック」が久保に持ちかけられていた

「久保」が公表し「シバター」が当初の全面否定から(実質的に)認めたため、

上記「分類2.①」が行われたことがほぼ確実

C.片八百長や第三者による八百長の提案はなかった

(第三者には、主催者RAIZIN、双方の所属ジム、スポーツ賭博や愉快犯などを含む)

 

現時点での結論として、

①シバターから久保に「ブック」が提案されて、久保が受託

②ブックの内容は「1Rは流して2Rから真剣勝負」というもの

③受託の条件に「金銭」や「強迫」はなかった(←案外重要なPoint

④シバターがブックを破り、1Rで勝利を収めた

となります。

 

選手本人同士による電話、LINEによる口約束レベルのブックなので、

シバター:ダメ元であわよくば上手くいく「冗談」のつもり

久保優太:それを真に受けて本気にしてしまった

という両者の認識のズレが、

久保にとって「まったくいいところなし」という結果を生んでしまった感じ。

 

そして、シバターにしたら、

別にブックをばらされても「YouTuberのお約束」という感じで、

ダメージは最小限に抑えられると高を括っていたように見受けられる。

 

この点がシバターの最も卑怯なところで、

戦略やビジネスとして正しいとか擁護論もあるようだけれど、

後述する内容も含めて格闘技やその関係者への冒涜だと思う。

 

☆.今後の展開(予想)

 

1.主催者(RAIZIN)の見解が待たれる

主催団体であるRIZINの声明がまだ発表されていないので、

とりあえずは主催者の見解を待つ必要がありそう。

 

今回「シバターvs久保優太」の件だけではないけれど、

K-1やPRIDEなど過去の格闘技団体も通ってきた道といえばそうで、

バラエティ色が強くなるとともに格闘技ファンが離れていく、

そして衰退して、また新しい団体が脚光を浴びる、というその過渡期にある。

 

そういう意味ではRIZINも「そろそろ・・・」という気も。

今回のような「八百長騒動」は格闘技ファンの心が離れる理由になるので。

 

もちろん、格闘技ファンにもガチな層とライトな層はいるし、

「大晦日の格闘技イベント」は、よりライトなファン層への訴求が優先される、

というのは当然だと思う。

 

その結果の、ある意味で線引きが難しい八百長、というか「ブック」の存在と、

その事前事後の選手の対応を含めて、主催団体の見解、契約のあり方などなど、

見直すべき点は少なくないように感じる。

 

2.久保優太について

今回「八百長」(≒ブック)の受託を公表した久保優太は、

格闘家として今後大きな大会への出場は難しくなりそう。

(現役選手が八百長に加担したって話を告白したわけだからね)

 

ただし、「八百長」という言葉が先走ってはいるものの、

言い方あれだけど「1R目は軽く流しましょう」程度のブックで、

格闘技界から締め出されるのは酷だとも思います。

 

実際に、前田日明(元プロレスラー、現在はプロモーターとしても活躍)など、

格闘家から久保優太に対して「一定の批判」はしつつも、

同情と救済といった内容のYouTubeが複数あがっていたりする。

 

とはいえ、久保優太自身の年齢を考えた場合、

引退も視野に入ってくるかもしれません。

 

昔の話ですが、

K-1で魅せた左ミドルとみせかけての左ハイキックで一撃失神KO勝利!!!

久保優太の試合、好きだったんですけど、なんか残念ですね。

 

3.シバターについて

当初全面否定していたところから、

はっきりと八百長の仕掛けを認めて「開き直った」以上、

こちらも「まともな」格闘技の試合からは敬遠されると思う。

 

同時に(念のために、一応ね)、

もし「自分が悪く言われることで久保への同情の流れをつくる」展開だとしたら、

ものすごいビジネスセンスだと思うけれど、と、前置きした上で。

 

あまりにも「久保優太」「格闘技」「格闘技ファン」などを馬鹿にした発言が目立つ。

 

たとえば、

 

①試合終了後にSNSで祝勝会の様子を公開

「ダメージがないからビールを飲んでまぁ~す」みたいな感じで、

対戦相手へのリスペクトが微塵も感じられなかったやつ。

 

別に祝勝会をするなとは言わないし、

ビールも飲みたければ飲めばいいんだけれど、わざわざSNSで公開したら、

「格闘家としての立ち居振る舞いではない」となるのは仕方がない。

 

②反論動画(1回目、1/1)の発言が謎めいている

さっそくYouTuberとしての仕事だと思うけれど、反論動画が公開されていた。

 

内容は、上記①と同じで対戦相手の久保優太へのリスペクトが皆無。

 

同時に「戦争」のたとえ話とか、

格闘技は殺し合いなんだから「何をしても勝てばいい」とか、

ちょっと意味不明だった。

 

さらには、ボクシング界に対しても「毒入りオレンジ事件」という、

すごく古い話を持ち出したうえで、卑怯な行いを正当化していたりする。

 

事件の当事者である協栄ボクシングジムの金平正紀会長は、

すでに鬼籍に入っているけれど、

選手として渦中にいた具志堅用高、渡嘉敷勝男は健在だし、

渡嘉敷と一緒にYouTubeをやっている竹原慎二にしても、

デビュー当時は協栄ジムで練習していたし、さすがに容認できない発言だと思う。

 

正直に言うと、シバターについては、

(格闘技関連のYouTubeしか見ていないけれど、)

会話というか表現力というか「言語化」の上手い人という、

そういうイメージも持っていたので、ものすごく残念。

 

②反論動画(2回目、1/4)は論外

開き直りもそうだけれど、

格闘家としての矜持も、

格闘家や格闘技、関係者、ファンなど、すべてに対するリスペクトが皆無。

 

主催者、選手など関係者や格闘技ファンなどへの謝罪は一切なく、

(実質的にブックをシバター本人が認めたため)騙された久保が悪い、

という主張だけが展開されている。

 

ぶっちゃけ、私はそっち方面に詳しくないのだけれど、

八百長(ブック)を公表したら選手生命が終わるぞ、という趣旨の発言は、

(手遅れだけど)「口止め」を意図した暗に「脅迫」に該当しないのかなぁ。

 

ちょっと発言内容が酷すぎるというのが、率直な感想。

 

そして、おそらくシバターは、

今後、久保とは別の意味で「まともな」試合に出ることはないと思う。

 

次に試合を組むと「シュート」(≒ガチンコ、真剣勝負)になるから。

 

この場合のシュートは、単純な真剣勝負を超えて、

シバター自身がYouTubeで言っていたような「殺し合い」に近い感じで、

通常は「ギブアップ」させることが目的の関節技は途中で緩めるんだけど、

反則スレスレのところで、力を緩めず一気に「腕や脚を本当に折る」とか、

反則だけど「目つぶし」とか、そういうところに踏み込んだ試合になりかねない。

 

表現が悪いけれど、

「ブック破り」をした人(つまりシバター)に対して、

制裁、見せしめとして大けがを負わせたり病院送りにするといった感じ。

 

だから、久保優太は、試合ができるならしたいという路線だと思うけど、

シバターは、現時点でRIZIN2戦2勝の「勝ち逃げ」が決まっているので、

格闘家としては実質引退する流れになるような気がする。

 

一部でシバターへの罰則として、

「格闘技イベントからの永久追放」みたいな話が出ているようだけれど、

ぶっちゃけ引き際を模索中のシバターにとってはむしろありがたい内容。

 

それよりも、(契約上わからないけれど)違約金など金銭的な賠償請求や、

(法律上わからないけれど)「詐欺」「暴行」「強迫」みたいな訴訟になると、

それなりのペナルティとなってくるかもしれない。

 

また、これ以上問題が大きくなると、

コンプライアンスなど敏感なご時世だからこそ、

中継したテレビ局とかにも火の粉が飛んでくるので、

そうなるとビジネスの観点からもシバターにはマイナスだと思う。

 

あとは本業(だと思う)のYouTubeでも、

今回の件で格闘家へのリスペクトのなさ、

関係のないボクシング界に対しても喧嘩を売っているような発言などもあって、

今後YouTubeでも格闘家とのコラボは減るかもしれない。

(そうすると、わたしがシバターのYouTubeに触れる機会はなくなるけれどw)

 

いずれにしても、今回の八百長疑惑は、

ほぼ間違いなく「ブックの依頼・受託」と「ブック破り」が発生していたので、

久保優太はもちろんだけど、シバターも相当「株」を下げたと思う。

 

仕手株でもガセ情報が!?

強引に株の話に持っていったところで・・・、

ブログを手仕舞いしようと思ったけれど、

「八百長と仕手株」という、これまた強引なタイトルにしていたことに気づいたw

 

ちなみに、

仕手株の名前の由来とかについては、以前のブログに書いていますので、

ぜひ、そちらを参照していただけるとうれしいです。

 

ここでは1点だけ、

仕手株も、というより仕手株こそ魑魅魍魎が渦巻く情報戦。

 

良質な情報だけではなくて、

そこにはガセ情報が満載だし、

陥れることのみが目的みたいな悪質な情報もあるし、

仕手筋による八百長も片八百長も、なんでもありの世界だったりする。

 

ちゃんと理解しているつもりでも、

定期的にやられちゃうんですよね。

 

2022年は、

仕手株や情報戦で右往左往せずに対応できるようになりたいです!

 


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2件のコメント

  • いや~、昨日のTwitterの予告記事、
    ここまで凄いとは!!!
    格闘技はさほど詳しくないのですが、
    シバタ―は炎上系パチンコYou Tuberであるこだけは知ってますw
    いずれにしても、嫁さんだけが株を上げて
    誰得状態なんでしょうねw
    あれだけのブログネタでここまでの記事を書けるなんて、
    やっぱりすうさんは凄いです。
    書きなぐりだけの私には到底真似できませんwww
    仕手株もうまく乗れば爆益、踊らされれば爆損・・・
    紙一重ですよねぇw
    昔は加藤何某などがいたようですが、
    最近はTwitter煽りなどがそれなんですかねw
    情報弱者の私にはあんまり関係なさそうですが・・・
    何はともあれ、そんなものに惑わされないトレードスキルを身につけたいです。
    明日もディフェンスをしっかりと相場の荒波に飲まれないようにしましょう!
    (タイピングミスだとわかって安心しました!本当に良かったです。)

    • ぶっちゃけネタが枯渇しつつありますwww
      そのため流行りにはしっかり乗っかっていこうかとw

      仕手株は・・・
      本当に、爆益と爆損が隣り合わせ、
      そしてわたしはいつも爆損に・・・。。。

      わたしもそうですが、
      情報弱者は情報弱者と自覚して、
      そのうえで戦い方を考えましょう!

      それが「惑わされないトレードスキル」だと思います。

      追記。
      タイピングミスはお恥ずかしい限りです、
      誤字脱字もそこそこありますので、それも情けないです。

      ブログもトレードもレベルアップできるように頑張ります!!!

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