炎上商法は繰り返されるとつまらない

トレード雑記第151弾、

 

炎上商法は繰り返されるとつまらない

先日のブログ、「一過性のブームで終わらせないために~その2」で麻雀について書きました。

 

書き始めた当初は、麻雀界に否定的に記述する予定だったけれど、

書き終えてみると、わりと肯定的な構成になったと考えています。

 

ところが、そこで言及しなかったSNSで注目を集めるために実施するいわゆる「炎上商法」が、

また別件で炎上騒ぎになってしまっているようなので、今回はそこら辺をまとめて書く回です。

 

先日のブログを未読の方はぜひあわせてご一読ください。

 

一過性のブームで終わらせないために~その2~

 

で、こういう話に言及するときに、どうしても難しいのが、

登場人物の人となりとか、そのあたりの情報、経緯などを知っている人と、

まったく知らないという人とでは、どうしても議論の出発点が異なってしまうということ。

 

丁寧に説明するととんでもない長文になるし、

端折ると内輪にしかわからない楽屋ネタになる。

 

なんとか折り合いをつけて・・・、

みたいなことを(ない頭を振り絞って)毎回考えながら書いていたりします。

 

炎上商法の成功例

あえて「成功例」という小見出しをつけたけれど、

先日のブログのなかで登場した金本晃氏(麻雀最強戦・大会実行委員長)による、

友添敏之プロを紹介するTwitterが、まさにそれ。

 

文章をぼやかして紹介するのも面倒なのでスクショを添付。

 

 

この文章だけを読むと・・・、

主催者(金本氏)が一選手(友添プロ)の負けを切望している感じで、

とんでもない話をしているということになってしまう。

 

実際に、Twitterのリプライには金本氏への否定的意見がずらぁ~~っと並ぶ並ぶwww

 

ただし、すでに先日のブログで書いたとおり、

そもそも友添プロの出場を猛プッシュして出場枠を勝ち取ったのが金本氏その人。

 

金本氏としては、出場選手のなかで知名度の低い友添プロをどう紹介するか、

その手段として「炎上商法」的にツイートしたわけです。

 

そして試合は友添プロの勝利、という一番「おいしい」展開になったわけです。

(両者の髪型いじりなんかもあって年末までのネタもできたしwin-winでした)

 

「成功例」ではあるけれど!?

とはいえ、ここでの「成功例」は、

“THE 昭和のおっちゃん”たちによる仲間うちでの居酒屋トークなんだよね、やってることは。

 

ちなみに金本氏と友添プロはともに1978年生まれの同い年、40代半ば。

 

金本氏は出版社で雑誌編集長をしているし、

友添プロは雀荘やカフェ、居酒屋など数店舗の経営者でもあるので、

ビジネスの視点から、ある程度「お約束」のやりとりが通用する関係性なんだと思う。

 

とはいえ、繰り返しになるけど、

まったくそういった両者の関係性を知らない人にとっては、

とんでもない暴言と受け止められてしまう。

 

たとえばMリーグ発足後に新しく麻雀ファンとなった人で、

今年から別の麻雀の対局に関心を持ち麻雀最強戦を見始めたという人にとっては、

こういうやりとりをみると、戸惑うし面食らうし、例のスクショなんかをみると、

金本氏はすごく嫌な人だな、麻雀って変な世界だな、なんか怖い世界だよね、

みたいな気持ちになる人も少なくないわけですよ。

 

そして、そういう人たちに対して、

理解力が足りない、読解力が足りない、行間を読めよ、と一笑に付すのが、

つまり自らのスタンスは絶対に変えようとしない、というのが、

また昭和のおっちゃんの昭和のおっちゃんたる所以だったりしますw

 

これ、この路線をこのまま続けるんだろうか???

 

というのが、もしかすると、麻雀界、

特に麻雀大会などを主催する側の人たちに突きつけられている課題なんじゃないないかなぁ、と思う。

 

この点、個人的には最重要だと考えているので、後ほどあらためて。

 

味を占めたのかもしれないんだけれど!?

で、そういう感じの“ノリ”も手伝って、昭和のおっちゃん節がさく裂したのが、

同じく麻雀最強戦の若手女流プロ大会(8/14開催予定)の参加女流プロに向けた言葉で、

金本氏の依頼を受けた黒木真生(くろきまさお)プロのnote。

 

黒木プロは、麻雀団体の最大手、日本プロ麻雀連盟の理事で広報部長。

プレイヤーとしての側面もあるけれど、近年は運営、広報などを手掛ける麻雀界の重鎮のひとり。

 

その黒木プロが若手女流プロに向けた言葉を簡単にまとめるとこんな感じ(わたしの解釈含む)。

 

①自分自身が出場する麻雀最強戦をSNSなどで告知・宣伝していない

②若手プロ(≒無名選手)の大会は視聴率が悪く、告知・宣伝もしないようだと大会そのものが消滅する

③事実として若手「男性」プロの大会は、今年度実施されなかった(2021年は実施、今年消滅)

④人気のある麻雀プロほどセルフプロデュースをしっかりしている

⑤反論があるなら、いつでも言ってこい

 

というニュアンスの叱咤激励、公開説教です。

 

ぶっちゃけ、わたしも昭和の人間なので、

黒木プロ(あるいは金本氏)の立場なんかも良くわかるし、

共感できる部分がものすご~くあります。

 

特に、

問題の起点となっている①については、

黒木プロの指摘が正論だと思う。

 

何名かの女流プロが「私は告知・宣伝をやっています」という反論をしていたけれど、

(広報担当の理事視点から)黒木プロが「不十分だ」と感じるのは、間違っていないと思う。

 

とはいえ、このnoteは、当然のごとく炎上しているわけですね。

 

そこでは、若手女流プロの意識の低さを指摘するリプもあるけれど、

「大会をなくすぞ!」の匂わせは、脅し、パワハラじゃないか、などなど。

 

その後、炎上&拡散されるかたちで、

瞬く間に麻雀最強戦で若手女流プロの大会があることの告知・宣伝になったわけです。

 

その点、告知・宣伝の観点でみると間違いなく成功だといえそうです。

 

でもね、なんていうのかね、

一連の流れをみていると、モヤモヤするんですよね。

 

20代前半の若手女流プロ、それも入って1年とか2年とかの人の意識が低い、

行動力が乏しい、ってそこまで目くじらを立てることでもないと思うし、

ぶっちゃけ、20代前半の若手女流プロの反論Twitterとかも読んだけれど、

文章を拙さとか粗さがしすればいくらでもでてくるのはある意味で当然。

 

だって社会経験に乏しいんだから。

 

もちろんプロを名乗っている以上は、自分で考えて告知しろよ、自分のためだろ、

もし告知の方法や適切な時期など、わからないのであれば自分から聞きに来いよ、

とか、そういう人生の先輩さまから意見がわんさかでてくるのもよくわかるけど。

 

そういった諸々を飲み込んだうえで、先ほど赤字で書いた文章。

 

これ、この路線をこのまま続けるんだろうか???

 

毎回のようにネタになる人を探し出しては炎上商法を展開するのか?

 

しかも今回の件は、友添プロと金本氏のような40代男性同士の1対1のやりとりではなくて、

金本氏・黒木プロによる20代女性8名(出場予定の若手女流プロたち)への公開説教なので、

論点がぼやけるんだよね、1人1人の行動や考え方は違うわけだから。

 

それにもかかわらず、

若い人をまとめて吊るし上げて、さらし者にして、で、何がしたいの?

 

この後の展開をどういう流れに持っていきたいんだろうか、

この流れは「麻雀業界」を盛り上げることにつながっているのか?

 

って、思ってしまうわけです。

 

「炎上商法」って表現をあえて使用してきたけれど、

こういうプロモーションは一撃必殺の禁じ手であって、

頻繁に使うものではないと思うんだよね。

 

その後も反響が大きく味を占めたのか、複数noteが更新されているけれど、

君たちのために言ってあげているんだ、ていう自己満足に思えて仕方ない。

 

知らんけど。

 

最後に

最後に、黒木プロや金本氏(他にもたくさんいるはず)が、

現在の麻雀ブームにある種の危機感を抱いていることは間違いない。

 

今起こっている流れは、だからこその警鐘なんだろうし、

“一過性のブームで終わらせないために”戦っているわけ。

 

その点は本当にすごく伝わってくる。

 

エンターテイメントビジネスなんて、ぶっちゃけ儲からないし。

 

儲からないなか、30年以上にわたり麻雀大会を継続してきたという、

「麻雀最強戦」の主催・運営だからこそ、思うところがあるわけ。

 

だからこそ、どうにかして、

いい方向に流れていくことを期待しています。

 

ただね、若手の視野が狭いのは当然で、

自分のことで精いっぱいなんだと思う。

 

若手が役員レベルのベテランと同じ視点に立って、

ビジネスや業界について考えたり行動できるわけがない。

 

今回の叱咤激励、公開説教の内容は正しいと思うけれど、

それをSNSでオープンにすることは、マイナス、デメリットも大きいと思うわけ。

 

それこそ、業界やビジネスの視点で考えた大きなマイナス、デメリットだと思う。

 

たとえば、将棋でも「Abemaトーナメント」が開催されているけれど、

2019年最強位で麻雀もめちゃくちゃ強い将棋連盟理事の鈴木大介九段とかが、

SNSで「若手棋士の告知・宣伝のやり方がけしからん!」とは言わないだろう。

 

万が一、そんな流れになったら、

わざわざSNSでオープンにすることか?、将棋界って怖い、

そんなの裏で指導しろよ、ってなるんじゃないかなと思う。

 

大切なポイントは、「若手が至らない」という指摘が正しくても、

わざわざ公開説教する理由もないし、ヤバい業界だなぁって思われたり、

そういう「評判」が業界全体のマイナスになる可能性が大きいということ。

 

しかも、肌感覚だけど、金本氏や黒木プロに賛同を示すコメントの多くが、

彼らの人となりを知っている麻雀業界の関係者、内側の人たちが中心で、

否定的なコメントの多くが業界の外側の人(新しいファンやアンチを含む)だったりする。

 

この路線が続くことで、

一般の、普通のファン、新しいファン、

麻雀業界以外の人たちから、麻雀が敬遠される恐れがあって、

麻雀業界全体の足を引っ張ることにならなければいいんだけれど・・・。

 

といったところが率直な感想。

 

だからこそ、

最後の最後の最後、

三度、この言葉で本日のブログの締め。

 

これ、この路線をこのまま続けるんだろうか???

 


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2件のコメント

  • お疲れ様です。
    件のツイートなど読んでみましたw
    炎上商法は短時間で多くの注目を集めるため
    いろんなところで使われますが、
    正直あまり感心する方法ではないですね・・・
    やはり「一過性で終わる」可能性が高いですし、
    不快に感じる人は次第に離れていくと思います。
    なので時間はかかるが正攻法のほうが
    長い目で見ると正解なのだと思います。
    炎上商法は追い詰められた時の切り札的に
    使うくらいじゃないと効果は次第になくなるのではないでしょうか。
    いずれにせよそのことに躍らされないように
    その裏側を想像しながら静観するのがいいのかなと
    思ってますw

    • お疲れ様です。

      今日はドンマイでした、
      明日以降、また勝ちを重ねられるように期待しています!!!

      さて、件のツイート、仲間内というか業界内でしか通用しない気がします。

      言っている内容は正しいと思いますが、
      おっしゃるように「不快に感じる人が次第に離れていく」のが実情かと・・・。

      オールドファンとしては、
      いい方向に向かっていくと期待するのみです。

      ますます暑くなってきましたので、
      熱中症対策を万全にして酷暑を乗り切りましょう!

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