「女子サッカー」の楽しみ方【解説】
トレード雑記第304弾、
「女子サッカー」の楽しみ方【解説】
開催中の女子サッカーワールドカップですが、
日本代表は、本日16時30分(日本時間)から、
ベスト8をかけて強敵スウェーデンと戦います。
開幕前のゴタゴタをよそに、
もしかすると開幕前のゴタゴタがあったからこそ、
より興味深い展開になっているとも考えられます。
せっかくの機会ですので、
女子サッカーの楽しみ方をわたしなりに解説します。
いくつかすでにブログを書いていますので、
そちらもあわせてご覧ください。
☆過去の関連ブログ
1.女子サッカーの魅力を高めるために必要なこと(2023.8.4)
3.女子サッカーを見て感じる人気が定着する難しさ(2023.6.30)
Point1.「サッカー」と「女子サッカー」は別物
わたしのなかでは「サッカー」と「女子サッカー」はまったくの別物くらいの認識です。
ひとつ例を挙げると、
わたしの趣味のひとつに将棋がありますが、
将棋の世界では「棋士」(性別関係なし)、「女流棋士」(女性限定)の2種類の区分があります。
一般的に棋力そのものについては「棋士>女流棋士」と認識されていますが、
だからといって女流棋士の将棋がまったく面白くないわけではありません。
戦型と呼ばれる「駒組み」(≒序盤の戦術、戦う姿勢)など、
より「アマチュア」にとって参考になる将棋が展開されやすいのが特徴です。
わたしにとっては将棋と同じような感覚で、
男女差を議論すること自体がナンセンスな感覚で、
女子サッカーは女子サッカーで楽しんだ方がよい、という考え方に立っています。
Point2.頭脳は大人、そこに男女差はない
女子サッカーに否定的な人の考え方の特徴として、
男子と比較してスピードやパワーに乏しく、フィジカルが弱く、
試合が物足りないというものがあります。
フィジカルだけで言えば、
男子中学生~高校生と同じくらいのレベルだと思います。
この指摘自体は、わたしも同感ですが、
スピードなどが見劣りするからこそアピールできる要素もあると感じます。
それが、システム、フォーメーション、戦術、などなど、
要するに「頭脳は大人」ということです。
サッカー、あるいは女子サッカーの歴史や戦術などの理解度において、
トッププロであれば、男性と女性との間に差はないと考えています。
女子サッカーならではの「頭脳戦」が展開されることになれば、
現行サッカーのスピーディーかつフィジカル重視の潮流とは異なる魅力となりそうです。
(たぶんに願望が含まれていますが・・・)
Point3.技術を磨く必要がある
ですから、サッカーよりも女子サッカーの方が戦術が活きる領域が大きいと思います。
同時に、今回の女子サッカーワールドカップを見ていて感じることは、
技術的に拙い選手が少なくない・・・、というところです。
ひとつの具体的なプレーの例を挙げると、
「トラップ」(パスなどのボールを足や体で止めるプレー)。
忌憚なく書けば、ほとんどの選手が下手くそ過ぎる感覚です。
ボールが足元にピタっと止まらない・・・。
それでも成立する(≒相手に奪われない)のは、
残念ながら全体の技術レベルが低いから、という感じ。
だからこそ、戦術もそうですが、
この技術・テクニックを磨くことで、
女子サッカーのレベルがここから2段階くらいは向上する気がします。
前述のとおり、頭脳については男女差ゼロだと思いますが、
技術についても男女差はかなり小さいところもまで昇華可能なはず。
ポイント1(サッカーと女子サッカーは別物)を大前提として、
ポイント2(頭脳≒戦術理解)とポイント3(技術・テクニック)の側面で、
おおいに伸びしろがあると感じます。
アメリカ1強(過去のW杯8回中、優勝4回、準優勝1回、3位3回)の女子サッカーで、
そのアメリカが敗北したことで、過渡期に突入したわけですから、
「頭脳」と「技術」を駆使した女子サッカーの新しいステージが楽しめそうです。
そのフロントランナーに、
サッカー女子日本代表がなれればいいなぁ。
スウェーデン戦の見どころ
せっかくなので、スウェーデン戦の見どころを順不同にご紹介。
1.日本代表のスピードとテクニックは通用するか!?
ドリブルやパス、シュートの精度で上回る日本代表が優位にゲームを進めるか?
長谷川唯、長野風花のダブルボランチは機能するか?
FW陣はゴールを決め切れるか?
2.高さのあるスウェーデン代表の攻撃を凌げるか!?
左右のクロス、セットプレーなど、GKやDFが対応できるか?
3.日本代表は攻めと守りのリズムを保てるか?
左右の攻守の軸である遠藤純、清水梨紗のプレー精度と運動量が保たれるか?
ボールを奪われた後に、彼女たちが攻撃して空いたスペースが狙われないか?
みたいな感じでしょうか。
ぜひスウェーデンに勝利して、
このまま優勝してほしいですね!
おまけ-メディア報道が少ないメリット
女子サッカーワールドカップは開催前から放映権でゴタゴタしてしまった結果、
地上波のメディア報道はほとんどなく、そういう意味で注目度の低い大会となっています。
デメリットも少なくないでしょうが、
正直なところ、メリットも大きいように感じます。
どうせと言ったら失礼ですが、
地上波における女子スポーツの取り上げ方は、
だいたいが「美女アスリート」です。
過去のなでしこジャパンに関しても、
ご多分に漏れずそういった方向性のメディア出演が少なくなく・・・。
そうやって注目されると、
だいたい結果が芳しくないため、
しょーもない地上波のメディア報道が少ないことは、
女子サッカーのメリットでもあるように感じます。
大会終了後はそうも言ってられないでしょうが、
それでも、タレント化されて消費されるお決まりの展開は見たくありません。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。
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