『アオアシ』って知ってる!?
トレード雑記第237弾、
『アオアシ』って知ってる!?
ずっと気になっていたサッカー漫画です。
最近、漫画アプリ(LINEマンガ)で11巻分119話無料というキャンペーンを見て読み始めると、
夜中にベッドのなかでずっと読み続けることになっためちゃくちゃ面白い漫画です。
(ちなみに無料キャンペーンは2023年3月13日までらしいです)
さて、あらためまして本日紹介する漫画はこちら。
『アオアシ』(小林有吾)
これまでブログでは、
『キャプテン翼』、『ブルーロック』とサッカー漫画を紹介してきましたが、
それらと比べても抜群の面白さを誇り、サッカー漫画として一流の作品だと感じます。
わたしが考える『アオアシ』の魅力は次のとおり。
1.ユースを題材にしている
2.戦術を重視している
3.基本的に悪い人が出てこない
ひとつ目は、日本のサッカー界の特徴ですが、
プロになる少年は、小学校-中学校-高校のサッカー部に所属するルートと、
ジュニア(小学生対象)-ジュニアユース(中学生対象)-ユース(高校生対象)に所属するルートの、
大きくふたつのルートが存在しています。
(詳しくは、野球とサッカーの違いを記述した『サッカーと野球-5年くらい違う!?』を参照)
これまでも「学校のクラブ活動」としてのサッカー漫画はたくさんありましたが、
しっかりと「ユース」に焦点を当てたサッカー漫画は『アオアシ』が初めてかもしれません!?
主人公は、中学校を卒業間近の少年ですが、
高校からプロ養成機関である「ユース」に所属するルートで漫画が始まります。
そのため『アオアシ』では、
大きく4つのタイプの少年たちが登場します。
①ジュニアユース→ユース(主人公のチームメイトの大半)
②中学校サッカー部→ユース(主人公と一部のチームメイト)
③ジュニアユース→別のユースや高校サッカー部(①の元チームメイトや、主人公が対戦するチームなど)
④中学校サッカー部→高校サッカー部
ここで、①がいわゆるプロを目指すサッカー少年の「エリート」街道です。
②は、いわゆる編入組(試験やスカウトなど)なので、
そこに元チームメイトでユースに不合格となった③の少年たちを想起させるなど、
①の少年たちと②の少年たちのあいだには「見えない壁」のようなものがあります。
また②の主人公と同じ編入試験を受けた結果、不合格となった少年たちも③にいるので、
それぞれの少年たちの葛藤、羨望や嫉妬、プロへのあこがれと諦め、などなど・・・。
学校のサッカー部を軸とした漫画では描けない心理描写がリアリティを構築しています。
ちなみに、
ワールドカップのABEMA解説でも脚光を浴びた本田圭佑さんは、
ジュニアユースからユースに内部昇格できず、
高校サッカー部で活躍するという上記③のルートでプロになっています。
現実でもこんな感じで、
ユースと高校と、どちらがいいのか、正解なのか、
みたいな話題には解答がありません。
作中でも、それぞれのチームの監督やコーチと少年たちの関わりのなかで、
それぞれのキャラクターに物語があるので、とても深い構成になっています。
ふたつ目(戦術を重視している)が、サッカー漫画としてのキモで、
非現実的な必殺技バトルサッカーではなくて、
「3人の選手で三角形をイメージしてボール運びをする」など、
非常にわかりやすい戦術面の描写が多用されています。
少年サッカーの指導者や子どもがサッカーをやっている親など、
指導の参考にも活用できる本格派のサッカー戦術漫画です。
そういう意味では、
作中にサッカーが上手くなるヒントが散りばめられています。
みっつ目(悪い人が出てこない)もすごく重要で、
ストーリー展開上「嫌味を言う嫌われ役」は登場しますが、
いずれもサッカーに真摯に向き合っていることがわかる流れなので、
裏金を使ったり、故意に大けがをさせる、みたいな胸糞系の展開にはなりません。
(12巻以降、そういう展開になっていたらごめんなさい)
漫画なので誇張されている部分はありますが、極めて現実的なサッカーが展開されていますし、
戦術を学ぶ(閃く、練習する、実践する、など表現は多彩)ことで成長するストーリーが軸になっています。
『アオアシ』は2015年に連載開始されて現在連載中ですが、
近い時期に連載開始された『ブルーロック』(2018年連載開始)より、知名度がやや低いかもしれません。
(ブルーロックのW杯と関連したプロモーションは絶大だったこともあるので)
わたし自身、今頃になって読み始めておいてなんですが、
「もっと読者が増えればいいのに!!!」と思って止まない漫画です。
まだ読んでいないという人は、
週末に漫画アプリで読んでみてはいかがでしょうか。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。
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