Mリーグドラフト会議2023-感想と今後の展開予想-
トレード雑記第288弾、
Mリーグドラフト会議2023-感想と今後の展開予想-
6月30日にMリーグのドラフト会議が開催されました。
今回のドラフトにおける指名選手は7名。
アイキャッチ画像の顔ぶれ(敬称略・指名順)。
【新チーム】
BEAST Japanext
猿川真寿(連盟)
菅原千瑛(連盟)
鈴木大介(連盟)
中田花奈(連盟)
【昨年度8位】
セガサミーフェニックス
醍醐大(最高位戦)
【昨年度7位】
赤坂ドリブンズ
浅見真紀(最高位戦)
渡辺太(最高位戦)
想定どおりorサプライズ!?
BEASTについては、事前に指名情報が流出していたため、驚きはゼロ。
むしろ高橋 暁(たかはし あかつき)監督のコメントが・・・、
ちょっとした炎上につながっている感じなので、その点は後述。
フェニックスも、
近藤誠一新監督が以前から評価していた醍醐プロの指名なので想定どおり。
ドリブンズは、
直近で越山監督が炎上していたけれど、
ぶれない「スタンス」「コンセプト」で浅見プロと渡辺プロを指名。
こちらはちょっとしたサプライズだったと思います。
ここからは、
想定どおりなのに炎上しているBEASTと、
サプライズ指名で注目されているドリブンズのドラフトについての感想、
そしてMリーグ全体を考えた今後の展開予想をしていきます。
BEAST Japanext
事前の情報リークどおりの指名。Mリーグへの志が低く炎上中!?
SNSを中心に事前に出回っていた指名候補がそのまま指名された感じなので、
ドキドキ感よりもモヤッとした「しらけムード」が漂った感じ。
とはいえ、最年少Mリーガーとなる中田プロの抜擢は価値があると思う。
「実績」がなくて「実力」未知数の若手プロを抜擢しなければ、
リーグとしての新陳代謝が行われず衰退することは明白なので。
「元アイドルだから~」とか「実力不足で~」とか批判の声も目にするけれど、
Mリーグにおいては類似の指摘をされていた伊達プロや東城プロの活躍もあるし、
中田プロがそういった先輩に続くことができるのか、期待したい。
大介プロも、なんなら猿川プロも菅原プロについてもそうですが、
「Mリーグにフィットするか?」というところが一番の不安なわけですから、
こちらもやってみないとわからない、まずは期待して開幕を待つ、という感じ。
それでも、変な炎上をしてしまったのは、
高橋監督のコメントが、微妙過ぎたから。
目標は優勝ではなくセミファイナルに残ること。
そして、気になる大介プロ、中田プロの指名理由が、
棋士、アイドルなど他分野で活躍していて発信力が・・・、みたいな感じ。
「自社(BS番組)の宣伝のために麻雀を利用したい!」
というスタンスを全面に押し出した感じになっちゃった。
もう少し言い方はあったよね、というお話。
ご自身にとっては謙遜かもしれないけれど、優勝を目指す、
それが可能なメンバーを指名した、みたいな強い気持ちを示さないと、
こういう競技で戦うチームなのに、志が低いとファンはついてこない。
選手の指名理由も、
他の領域において第一線で活躍した人だから、
ここ一番の勝負強さ、プロ意識などを高く評価した、くらい言っておけばよかったのに。
コメントを聞いている限り、
CMとか別で契約するより安価な価格帯で、1年間の広告塔をGET!
みたいに聞こえてしまう・・・。
あまりにもわかりやすいスタンスなので、
麻雀ファンや、Mリーグファンの一部は気持ちが離れることにもなりそう。
わたし個人は、まずは1年、
シーズンを通して見てみないと評価も批判も出来ないというのが率直な感想。
歴史的な惨敗をするかもしれないし、
加入初年度に優勝を飾るかもしれない、
まったく見どころがなくて地味ぃ~なシーズンに終わるかもしれない。
実際に見てみないことには何もわからないので。
ちなみに、わたしは猿川プロのファンですから、
Mリーグにおける猿川プロの麻雀が楽しみです。
なお、やっぱり目にした出来事として、
チームの公式Twitterなどに文句を書き込んでいたりするのは、
わたしの定義ではファンでもアンチでもなく、ただのクレーマー。
人間、ああはなりたくない、という典型。
わざわざ文句を書き込むに行く人の気持ちがわからない。
赤坂ドリブンズ
ブレない信念で「実力重視」の指名。株を上げた!?
ドリブンズの信念は「麻雀の実力がある」選手を指名すること。
そこでは「実績」の象徴であるタイトルをあまり重視していない。
だからこそ園田プロや、退団した丸山プロを指名できたのだと思う。
今回指名された浅見プロもまた、大きなタイトルの獲得経験はなし。
渡辺プロは「ネット麻雀」の実力者で今年プロになったばかりの新人(?)。
(天鳳では「太くないお」、雀魂では「ないおトン」として有名人)
団体での「実績」(≒タイトル)ではなく、
個々人の「実力」(事前選考もしたらしい)に焦点を当てたドラフト戦略で、
この間のインタビュー記事などで集めたヘイトを一定程度解消した感じ。
渡辺プロに対しての感想は、
競技麻雀畑のプロのなかからは否定的な見解もあったし、
ネット麻雀愛好家からは肯定的な見解が散見された感じだけど、
こちらも「やってみないとわからない」ので、開幕を待つしかない。
ドリブンズは、麻雀そのものの価値を追求するスタンスなので、
そういう点でBEASTとは対極にある考え方を貫いているように思う。
ちなみに、チーム編成や試合外のファンサービスにおいて、
ドリブンズの対極は、サクラナイツだと感じていたけれど、
BEASTはサクラナイツとはまた別のベクトルで対極にある感じ。
どのチームの考え方が正しい・誤っているを議論するのは不毛で、
それぞれのスタンスがあって、それぞれのチームにファンがいて、
それぞれがそれぞれの目標を追求すれれば、わたしはいいと思う。
勝てばそのチームのスタンスが称賛されるし、
負ければ批判されるのが、プロの宿命なので。
今後の展開予想
今後のMリーグにおいて転機となりそうな出来事を(適当に)予想。
1.10チーム目はあるのか、あるとすればいつか?
この間、新加入BEAST Japanextが盛り上がっていますが、
奇数となった9チーム体制が恒常化するとは考えにいので、
10チーム、12チームなど新チームの拡大はあるのか、という話。
(もちろん、1チーム撤退しての8チーム体制も考えられるけど)
ある意味では、もしMリーガーになりたいのであれば、
麻雀の成績よりもオーナー企業を見つけてくる方が手っ取り早いかもしれない。
特にMリーガーの輩出人数が少ない協会、RMU、麻将連合は、
そういう方向性を模索することも大切だったりする、かも!?
それはそれで別の難しさがあるけれど。
2.最年少男性プロの更新はいつ、どのチームか?
発足1年目から現在まで、男性では松本プロが最年少のままで、
今回のドラフト会議でも、最年少に変更なし(女性は中田プロが更新)。
中長期的な視点を持てば、
若い選手が入ってこないとリーグの衰退は免れない。
たとえば、多井プロ卒業、白鳥プロ新体制で若手プロ加入、とかだと、
一番スムーズな世代交代だけど、はたして、そのあたりはどうなるのか。
3.オーディション方式は拡がるか?
今回のドラフト会議にあたってBEASTがオーディションを採用して、
それ自体はすごく盛り上がったわけですが・・・。
盛り上がり過ぎた結果、
当初から宣言していた3名は一般的なドラフトで指名、1名をオーディション方式で、
というアナウンスを超えて、「決勝の4人でチームを!」みたいになっちゃった。
そして・・・、
変に盛り上がった人の一部が落胆したり、裏切られたとか言っている始末なので、
オーディション方式は企業にとって「諸刃の剣」となるかもしれない。
もともと風林火山のオーディションで松ヶ瀬プロが加入、
加入後の2年間の成績が良好だから成立している雰囲気なので、
もし今年の松ヶ瀬プロ、そして菅原プロの成績が悪ければ・・・、
オーディションそのものの価値が見直される可能性もある。
4.アンチ(というよりクレーマー)にどう対応するか?
ABEMAのコメント欄やTwitterなど「頻繁とたまにの間くらい」の頻度で見るように、
過激な発言を繰り返すクレーマー(アンチとは別次元のヤバい人たち)が少なくない。
サッカーでも野球でも過激なファンはいるものだと思っているわたしでも、
なかなか目をふさぎたくなるような文言が目に入ってくることがあるので、
どう対応するのか、あるいは現状のまま対応しないを貫くのか、
そのあたりのMリーグの運営方針なんかも変化してくるかもしれない。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。