【小話】麻雀ファンが考える「Mリーグ」の課題2

トレード雑記第233弾、
【小話】麻雀ファンが考える「Mリーグ」の課題2
前回に引き続き、「Mリーグ」の課題について。
タイトルを、あえてMリーグに括弧付きにしたのは、
麻雀そのものの課題というよりMリーグに限定した課題だから。
(前回も括弧付きに変更したい感じなので、そのうちシレッと修正してるかも)
前回のポイントはひとつ、
単純明快なもので・・・、
優勝争いよりも脱落争いに注目が集まり過ぎるシステム
というもの。
麻雀そのもののゲーム性(4人制、他者を沈める戦略の有効性)に依存する部分もあるけれど、
それ以上に、Mリーグの運営である「8チーム→6チーム→4チーム→1チーム(=優勝)」という流れが、
ファイナル(4チーム→1チーム)以外は脱落チーム争いが中心になることに起因する・・・、
「後ろ向きの展開」「負の応援」が繰り広げられるところ。
そのため、どうしてもMリーグは、
ポジティブよりネガティブな空気が蔓延する土台になっているので、
ファンやアンチ、さらには冷やかしやにぎやかしなどなど・・・、
応援合戦というより批判合戦みたいになったりするのが、イタイ感じに。
今回のブログでは、
選手個人に関連する課題についてのお話。
なお、前回のブログはこちら。
選手入れ替え制度のメリット・デメリット
現状、2,000~3,000人ほど存在すると言われる麻雀プロのなかで、
32名(4名×8チーム)の選手でリーグ戦を戦うのがMリーグ。
タイトル獲得実績などの「強さ」を基準にすると、
必然的にキャリアの長いベテラン選手に白羽の矢が立つし、
ビジュアル、マーケティングを重視すると・・・、
若さやルックス、芸能など他領域でも活躍している「二足の草鞋」型の選手が増える。
各チームとも、実績や現状の強さ(≒所属団体のリーグ成績)に加え、
人気、発信力などバランスを考えて選手と契約しているわけだけど、
当然、選手の成績等によっては契約終了による入れ替えが発生します。
また、強制的に選手を入れ替えなければならないレギュレーションとして、
2シーズン連続5位以下(≒ファイナル4チームから脱落)した場合に、
所属選手4名のうち最低1名は強制入れ替え制度が発足したことによって、
一部のチーム、選手、ファン、関係者などは戦々恐々という状況になりました。
制度(=レギュレーション)そのものに対する賛否両論もあるわけだけど、
今回は入れ替え制度のメリットとデメリットについて、
Mリーグ発足(2018年)前からの麻雀ファンであるわたしの私見。
まずはメリットから。
①一定水準以上の実力がある麻雀プロであれば活躍の可能性がある
②「Mリーガーでなければ麻雀プロにあらず」的な既得権益がない
正直に書くと、
①は、かなり衝撃的なものでしたが「嬉しい誤算」という印象。
特に昨シーズンからの流れですが、今シーズンにおいても、
「人気先行型と思われていた若手や女流プロが大活躍する」
といった現象が、想像以上に続いている印象を持ちます。
一方で、Mリーグ以前から「実績十分」の人気プロでも、
「Mリーグでは成績が芳しくない」選手も少なからず出てきています。
このことを、
運だのなんだのと揶揄する自称古参麻雀ファンもいるけれど、
この現実を受け止めることができるかどうかが・・・、
「ファンと老害の分かれ目」。
Mリーグという舞台で若い麻雀プロが台頭しており、
そういった意味での新陳代謝が促進されていますし、
②のような特権階級を作りにくくするレギュレーションは、
いい意味での緊張感や刺激を生み出していると思われます。
とはいえ、
デメリットもあるように感じます。
①脱落チームと実質的な「クビ候補」が話題の中心になりがち
②1リーグ編成、ドラフト制度、選手の強制入替制度がチグハグ
①については、シーズン開始前から始まっていますし、
現在のレギュラーシーズン終盤を迎えた時期において、
どうしてもこの話題が中心となってしまいがちです。
下世話な話だけれど、
野球やサッカーなどでも「戦力外」に関する話題は注目を集めます。
ただし、その注目やそこでの盛り上がりは、
あくまでも本編(≒優勝争い)があってこそだと思います。
が、しかし、Mリーグの場合は、
優勝争いは実質的にファイナルからなので、
それまでのレギュラーシーズンの段階では、
脱落&クビ候補が話題の中心にならざるを得ない。
ポジティブな盛り上がりよりもネガティブな盛り上がりが中心になってしまう。
という懸念が、
どうしてもぬぐい切れない。
②については、現状のMリーグが、
野球やサッカーの「悪いとこどり」みたいなシステムになってしまっているところの不安。
このポイントは、
野球やサッカーの比較など多様な論点が含まれるので、
また別の機会にブログにしたいと思います。
おまけ-クビ候補への応援
過去のタイトル獲得実績は十分過ぎるくらい十分にあって、
キャラクターとしても抜群の人気と知名度を誇る赤坂ドリブンズの村上淳選手。
昨シーズンと、今シーズンのこれまでの成績は「ドン底」と言っていい惨状で、
自他ともに認めている今シーズンのクビ候補のひとりだったりします。
そんななか先日の試合において、
今シーズン初の1着を獲得(全32選手中の最後)したことで、
村上選手のファンや、ドリブンズのファンなど垣根を越えて、
SNSでは応援メッセージで埋め尽くされる感じになりました。
そこで特に話題となっていたのが、
漫画家の塚脇永久(ウヒョ助)さんによる即興漫画のツイート。
懐かしい楽曲だったのと、
導入のMC部分を含む元ネタとなったであろう映像があったのでご紹介。
サンボマスター『できっこないを やらなくちゃ』(2010年発表)
ブログ本編では・・・、
こういう盛り上がり(脱落&クビ候補などネガティブな話題)が先行することに疑問符、
とは書いてはみたものの、苦しんでいるベテランが活躍する姿には胸を打たれます。
判官びいきもありますが、
崖っぷちで一生懸命戦っている選手への応援は、熱くなるものがあります。
それでも、
優勝争いより脱落&クビ候補争いに注目が集まらざるを得ない現行のシステムは、
長い目で見ると・・・、Mリーグの発展にはマイナスの影響が大きい気がします。
といったところで、本日のブログは手仕舞い。