ボクシングファンが考える「格闘技」の行方

トレード雑記第175弾、

 

ボクシングファンが考える「格闘技」の行方

今回のブログは、タイトルをどうするか苦心しました。

 

先日、対戦したメイウェザーvs朝倉未来の感想と、

それを踏まえた「格闘技」がどうなっていくのか、

みたいな感じの二本立てです。

 

前回同様、ひとりのボクシングファンの妄想ですので、

ご理解のうえ、読み進めていただけるとうれしいです。

 

メイウェザーvs朝倉未来の感想

先日の妄想ブログにおいて、見どころをこのように表現しました。

 

“ボクシングの元・世界チャンピオン、フロイド・メイウェザー・Jrが、

どういうゲームプランを展開するのか、というのが見どころのひとつ。”

 

詳細は、先日のブログをご参照ください。

ボクシングファンが考えるメイウェザーvs朝倉未来

 

そのなかで、メイウェザーに求められているポイントについて、

 

1.対戦相手(朝倉未来)をケガさせてはならない

2.3Rの試合のなかで盛り上がりを演出する

3.対戦相手(朝倉未来)の商品価値を下げない

 

と表現したわけですが、

これらのポイントに沿って検証&感想を書いていきたいと思います。

 

1.対戦相手(朝倉未来)をケガさせてはならない

2R終了間際のメイウェザーのパンチで朝倉選手は倒れたわけですが、

そのときの映像から、目の焦点が合っていない、足腰が完全にふらついている、

という印象を持ちました。

 

その後、病院に行ったそうですが、深夜にYouTubeを回していたようなので、

大ケガという感じではなくて、ホッと一安心したというのが率直な感想です。

 

ボクシングファンなので、どうしてもメイウェザー視点からの検証になりますが、

朝倉未来さんやイベンター(主催者)側から考えると・・・。

 

「止めてくれて、助かった」というのが本音、だと思います。

 

もし、朝倉さんが根性を見せて立ち上がっていたら、3Rも続行していたら、

下手をすると後遺症が残るレベルで危険な展開になっていたかもしれません。

 

そういう恐れがあったからこそ、

事前の妄想ブログで第1番目に「ケガをさせてはならない」を掲げたわけですから。

 

本当にケガがなくて良かった。

 

2.3Rの試合のなかで盛り上がりを演出する

3Rのエキシビションをどう盛り上げるか、がテーマだったわけですが、

結果的に2Rで終了したため、3R目はありませんでした。

 

メイウェザー自身がインタビューで少し答えていましたが、

最後のパンチはそれほど強いパンチではありませんでした。

 

倒れちゃった、終わっちゃった、というのが本音だと思います。

 

もし、ちゃんとKOを狙うのであれば、

リング中央で、残り時間がしっかり残っているところで、

やればよかったはずですから・・・。

 

そういう意味で、盛り上がりを演出できたかについて、

点数をつけるとしたら60~65点くらい、及第点といった感覚。

 

メイウェザーのボクサーとしての評価はもちろん「変化なし」、

前回繰り返し書いたように現役時代の50戦50勝で確定済みです。

 

引退したアスリートですから、45歳など年齢の話題は常につきもの。

 

スピードもパワーも全盛期とはほど遠いくらいのしょぼさはあったものの、

パンチの当て勘、タイミング、角度などテクニックはそこまで衰えていませんでした。

 

大振りで派手なパンチの朝倉選手にコンパクトにタイミングよく当てるメイウェザー、

という構図は鮮明でしたし、結果的に倒れたのは地味なパンチをもらった朝倉選手でした。

 

どれだけ事前事後に煽り発言をしても、

リングの上では「一切」派手なパフォーマンスをしない、

メイウェザーらしさが出ていたと思います。

 

同時に、エンターテナーとしての評価は「致し方ないよね」という感じ。

 

おそらく3Rやり切る想定だったと思うけれど、

2R終了間際に朝倉選手が踏み込んでパンチを打ってきた結果、

タイミングのいいパンチが入ってしまった・・・。

 

正直、ちょっとだけ、消化不良という感じ。

 

朝倉選手サイドからしたら、

善戦したのかもしれないし、凡戦だったのかもしれないけれど、

全体を通じて「ショー」「遊び」と表現していたメイウェザーに、

「真剣勝負」を挑んだ結果のダウンなので、可もなく不可もなし。

 

3.対戦相手(朝倉未来)の商品価値を下げない

この点については「わからない」としか言いようがありません。

 

メイウェザーの商品価値は「変化なし」で一定なのですが、

朝倉さんの評価がどうなるのか、個人的には「微妙」な感じです。

 

もちろん、終了後に朝倉さんを讃える声もたくさんあるわけですが、

「格闘家として海外進出」みたいな声はほとんど聞こえてきません。

 

まずは主戦場である日本の総合格闘技で結果を出す、

という路線に戻るイメージでしょうか。

 

今回はメイウェザーと並ぶ人気を誇るボクシング界のスーパースター、

マニー・パッキャオが来日していたようなので、

今後の展開などで絡みがあるのかもしれませんが、

朝倉さんの商品価値が上がったのか下がったのかについては、

現時点では保留でいいと思います。

 

マッチメイクや演出について

ここまでボクシングファンの視点として書いてきましたが、

朝倉未来さんや総合格闘技からファンになって、

今回のエキシビションを楽しみにしていたファンにとっては、

ものすごく残念な結果になったように思います。

 

そこには、演出の一環であることはわかりつつも、

主催者サイドは「朝倉未来なら勝てる!?」、

「厳しいけれどチャンスもある!?」みたいな感じで、

真剣勝負の雰囲気をなんとか醸成しようと努力してきた結果ですから。

 

結局のところ、地上波生放送がNGとなる団体による起死回生のプランが、

今回のメイウェザーの知名度に依存したエキシビションだったわけです。

 

やってみた内容は、見たまんまですが、

危険だからやめさせた方がよかった、というもの。

 

「太鼓の達人」と馬鹿にしていたパンチを、

出すまでもなくKOされた、というのが現実。

 

那須川天心戦のときよりはちょっとマシだったかもしれませんが、

厳しく書けば「ケガをしなくて良かった」というレベルそのもの。

 

若い選手が、強い選手とやりたい、知名度のある選手とやって注目を集めたい、

という気持ちは当たり前なので、天心や朝倉に非があるわけではない、と思いたい。

 

なんとかして格闘技を盛り上げたい、

という気持ちがわからないわけではないですが、

マッチメイクをするプロモーター(≒主催団体)が、

双方のレベルを判断して組まないと、大きな事故につながるわけですから。

 

格闘技団体は、いつも試合以外のとろこでの話題性を重視し始めてから、

だいたい下火になっていくので・・・。

 

花束贈呈について

そして今回、一番の盛り上がり(?)を見せたのが花束贈呈。

 

オークションで落札した実業家で政治団体代表でもある方が、

メイウェザーへの花束贈呈で手渡さずに投げ捨てたというもの。

 

花束の投げ捨て行為については、本人の後日談として、

メイウェザーの遅刻パフォーマンスなどへの非礼さや、

マッチメイクで天心など日本人選手がボコボコにされてばかりの憤り、

など、数年間の蓄積された不満があっての行動らしいのですが・・・。

 

とはいえ、彼の政治団体の顧問に名を連ねるのが朝倉未来さんなので、

花束贈呈の件が演出だったのか、個人の暴走だったのか、よくわからないわけですが、

エキシビションには何ひとつ影響がなかったことが不幸中の幸いだったと思います。

 

「格闘技」の行方

本日(および先日)のブログは、

一貫してボクシングファン視点で書いてきました。

 

とはいえ、わたし自身「格闘技」のファンでもあります。

 

ですから、マッチメイクへの不満はよくわかります。

あまりに実力が違う両者のエキシビションをおこなうのは無謀だと思います。

(だからといって花束贈呈で投げ捨てたりは論外ですけれど)

 

今回のエキシビションは、

ボクシングの伝説的チャンピオンにボクサー経験のない若者が挑む

という企画モノです。

 

そうであるにも関わらず、

ルールにおいて、蹴りがどうとか投げがどうとか、

“ボクサーvs総合格闘家”みたいな煽りを含めて、

よくわからない展開がありました。

 

一部では(今でも?)「総合ルールであれば朝倉未来の方が強い!」などと、

わけのわからないことを本気(なのかな?)で語っていたりするわけですが。

 

ここまでわたしのブログを読まれた方のなかには、

朝倉未来選手を馬鹿にしている、批判している、という感覚になるかもしれません。

 

しかし、はっきりと明言しますが、

ブログの文章は、あくまでも、今回のエキシビションに限ってのお話です。

 

総合格闘技の「試合」で総合格闘家である朝倉未来選手は、

20戦16勝3敗1無効試合という立派な成績を残していますし、

現役選手であり、人気、実力を兼ね備えたスター選手です。

 

だからこそ、総合格闘技においてさらなる高みを目指せばいいと思うし、

ピエロ役になるエキシビションをしなければいいのに、という考えです。

 

話は変わりますが、わたしは漫画も好きです。

 

『グラップラー刃牙』(板垣恵介)や、『修羅の門』(川原正敏)など、

異種格闘技戦(のようなもの)を題材にした漫画も嫌いではありません。

 

ただし、漫画は漫画、現実は現実です。

 

競技そのものの優劣を決めるような「異種格闘技最強決定戦」みたいな企画で、

ボクシングvs空手、大相撲vsムエタイ、柔道vsキックボクシング、などなど、

格闘家を一堂に会して頂点を決めるみたいな大会が、ある時期に流行しましたが、

煽りだけ一流で、引退した人ばかりの噛み合わない試合のオンパレードになって、

結果、漫画の世界とは異なり、現実では廃れていった経緯もあったりします。

 

このあたり、正直、

格闘技ファンも賢くならないといけない、

というのが、率直な気持ちです。

 

まぁ、「格闘技の行方」などと仰々しいブログタイトルにしたけれど、

今回の主催団体なんかも、今のままの路線だと右肩下がりに人気を失うかなぁと。

 

だいたいいつもの展開なので、想定の範囲内ですが、

また新しい団体が出てきて、新しいスターが誕生して、

新しいブームがくるとは思うので心配はしていません。

 

おまけ-本気になる必要がどこにある?

例の花束贈呈で投げ捨てた件、

投げ捨てた本人が、YouTubeで言い訳(?)したり、謝罪(?)をしたらしい。

 

また、主催団体の代表は土下座で会見をしたらしい。

 

いずれもYahooニュースでしか読んでいないけれど・・・。

 

大袈裟だよね。

 

今回の件は、「エキシビション≒バラエティ」のオープニングで、

売れない芸人(≒紋付き袴っぽい衣装に派手なサングラスという変わった風貌の人)みたいな人が、

爪痕を残そうと頑張ったけれど盛大に滑った・・・、という程度のお話。

 

メイウェザーに触れていないし、発言(≒暴言)もなかったように見えるので。

 

なかには「日本の恥」とか「人種差別」とか、やいのやいの批判が盛り上がっているけれど、

なんか変な恰好した人が変な行動しているな、以上のものはなかった、はず。

 

今回のエキシビションにおけるメイウェザーの言葉をそのまま借りるけれど、

 

本気になる必要がどこにある?

 

といったところで、本日のブログは手仕舞い。

 


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